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Vol.2 勝利か育成か

育成年代のサッカーでは切っても切れないのが
「勝利か育成か」論争。

①徹底的に勝ちにこだわる。
②技術や思考力を育ててサッカー選手として成長する。

これにはどちらが正解かなんてないわけで、
言うなれば「どっちも」が正解だと思う。
ただ、軸足をどちらに置いてるか、どちらに比重をかけてるかで
けっこうな違いが出てくる。

わが家の考え方

うちの子どもたちは二人ともプロになりたいと言っているので、
(なれるなれないはさておき…)
当然ながらサッカーが上手くなる必要がある。
なので、勝てなくてもこれ続けてたら上手くなるよねと思えればOK。
勝ちにこだわるせいで選手の成長を止めてしまう、
そんなサッカーには賛成できない。

とはいえ、育成を優先しすぎて
勝つことをなおざりにするのも違うと思う。
スポーツである以上、勝利は目指すべき。
勝ちへのこだわりは絶対に忘れてはいけない。
サッカーの本質は、
相手よりたくさんゴールを入れて勝つことなので
そこから目を背けては本末転倒だ。

で、うちの子らはそれぞれ違うチームに所属していて、
これがまた真逆のスタイル。
極端なサンプルを同時に見られて他人事なら面白いのだが、
当事者の親としてはなかなか難しくもあり。

長男のチームの場合

長男が所属しているチームは、
選手個人が上手くなるよりチームの勝利の比重がかなり大きい方だと思う。

どういうサッカーをしているか具体的にひとつ例を挙げると、
FW以外はボールが自分のところにきたら
とにかくFWめがけて蹴る。
トラップもドリブルもグラウンダーのパスも
試合を通してほとんどなく、
ボールがきたらダイレクトで前に蹴るのだ。

4年生くらいだと、まだまだヘディングができない選手、
浮き球処理がおぼつかない選手は全然いる。
なので、何も考えず前に大きく蹴りさえすれば
相手のDFがミスをしてくれて得点のチャンスが生まれやすい。
で、決定力のあるFWくんが決めれば勝つ、
決められなければ負ける。極端に言うとそんな感じ。

ただ、強豪相手になると浮き球でも収められることが多く、
アバウトに前に蹴ったところで相手にプレゼントしてるだけになる。

技術がなくても勝てるかもしれないが、相手のエラー頼みで
やっていても上手くはならないサッカー。

6年生になった頃にはどこにも通用しないだろうし。

※ちなみに相手が強くないチームだと、余裕があるのでもう少しボールを持てる。でもやっぱり、普段からベースがそういうサッカーをしてるもんだから基礎技術や個人戦術のレベルがなかなか上がってこない。

次男のチームの場合

次男のチームはこれまた極端で、
J下部ということもあり育成の比重がめちゃくちゃ大きい。

とにかく技術の向上を最重要視しているため試合での縛りも多く、
勝率もそんなに高くはない。
次男にしても、親である私たちにしても、
先を見据えて育成に比重を置くこと自体は大賛成で信頼しているのだが、
一方で勝利への執着心が薄いように感じるところが少なからずあり、
正直その部分は不安を感じている。

「技術を身に付けるためだから負けても仕方ない。」
そんなふうに見えることがあるのだ。

上を目指すのなら、プロになるのなら、勝利の執着心は絶対に必要だ。
なんなら最後にモノをいうのはそういうメンタルだとすら思っている。
勝利に執着できない選手がプロとして活躍できるわけがない。

先にも書いたが、相手よりも多く点を取って勝つことがサッカーの本質。
技術があるから勝つわけじゃない。
そこははき違えないでほしいなあ、と次男の試合を見るたびに思っている。

まとめ

勝利か育成か。
その答えは、どちらも大事。から書き始めたのだが、
我が子たちが所属するチームは比重がなかなか偏っている。
今後どうなるのか。
いい方に進んでくれたら嬉しいのだけど、
私が願う方向が正解かどうかもわからない。
結局、あれこれ考えたところで親には見守ることしかできないんよね。



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