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UTMF 2019(MF_OSHINO114k)参加してきたよ

タイトルにも書いてる通り結果から先に言うと114KMの忍野のエイドで大会終了したのでドヤれる立場でもないけど自分の中でのUTMFロスを消化するために参加した記録とかを書いてみます。なおトレランに興味のない人にはおおよそなんのことかわからない話がほとんどと思われます。あとめっちゃ長いよ!

”UTMF”(Ultra Trail Mt Fuji)というのは富士山の周りの山とかロードをつないで165km走る大会のこと。周りの人に説明すると「意味がわからない」「変態」「寝ないで走れるの?」などの反応が返ってくるやつです
装備とか準備の話は↓

レポートが長いのでざっくり言うと・・・

・コースに対して出場者の数多すぎ問題
・濃霧+小雨でライトつけると何も見えなくて死ぬかと思った
・泥との戦いは色々と諦めたほうが早い
・山では天気予報はまったくあてにならない
・27時間くらいまでは眠気全く来ない体質らしい 
・胃のトラブルには暖かいミルクティー最強
・登りとロード下りは余裕持てたのは高尾での練習の成果
・100マイルをサポートなしのぼっちで走るのは装備とかもろもろきつい
・ずっと冷たい雨の中走ってるといろんな疑問が浮かんできて心が折られやすい
・色々と思うことはあるけど山で遊べることは楽しくてトレランは良いしきっとUTMFはもう一度出る

レース当日

初100マイルなので目標はまず完走。そのうえでひそかに40時間切りたいと思って妄想タイムテーブルを作ってたのですがかなり甘かったです。

今回は御殿場前泊してバスで会場に向かったのですがバスを待つ間いきなり大雨。予報では11時ころには止む予報でスタートの頃には小雨になったのでこの先はそんなに降らないかなってこの頃は思ってわけですがこれまた甘かった(その2)

スタートから富士宮(A1)

127km地点のA7の山中湖から先にどれだけ余力を残せるかがとにかく大事、と考えて前半は抑えるプランだったのですが、その目標タイムのペースを出そうとすると心拍が上がってしまい、結果さらに抑えたペースになって予定より15分位遅れて最初の水だけエイドの粟倉に到着。
この辺は実際のレースに近い重量を背負ってどれぐらいのペースで走れるかを試しておくべきだった(試したけどそのペースを忘れていた説もある)

水はほとんど飲んでいなかったので粟倉はスルーしてA1に向かいます。しばらくして林道に入ると、写真のような時々完全にストップする渋滞が発生。なにごともなかった時の想定からおそらく40分くらいロスしました。この辺からコース設定が参加人数と合ってないんではなかろうかと言う、うっすらとした不安を感じつつ進んで、A1の富士宮のエイドには50分くらい予定時間から遅れて到着しました。

富士宮(A1)から麓(A2)またの名をBattle of mudness

登りはそこそこいいペースで行けるはず、という謎の自信があったので山区間である程度遅れは挽回できたらいいな、と思いつつ天子ヶ岳の登りに突入します。試走はしてないけど調べてたコースプロフィールから日影沢から城山へのルートの長くてややきついやつ、って想定してたのですが途中に走れるところもあるし、そんなに急登な感じもないまま天子ヶ岳に到着。

↑この山域の山頂の標識はどれもぶっ壊れたりしてるので謎の不安を掻き立てられる

天子ヶ岳過ぎたあたりから暗くなってきたのでヘッドライトを点灯すると、、濃霧+小雨+ヘッドライトで光が拡散してよく見えない!稜線なのに!見えないで踏み外したら死ぬ!ってヘタレなオレに最悪な状況。本気で遭難するぞという恐怖を感じたのでヘッドライトの光量落としてハンドライトもつけたらなんとかなりそうで心を落ち着けます。そんなこんなで多分19:30くらいに熊森山への急登に差し掛かったあたりでまた渋滞。

雨が強くなってきている中で気温も下がってきて体動かさないと低体温の危険がががが、と思っても登りはドロドロで時々ズルズルと上から人が降ってきたりするのでだいぶ時間がかかって熊森山の山頂に到着しました。スタッフの人が「下りが急で滑りやすいので気をつけてくださいー」と言ってるのを聞いて「まぁそりゃそうなるよねw」などと周りの人と話しつつ下りに突入、と思いきや下りも大渋滞。

ただでさえ急な斜面が泥んこ祭りになって踏ん張りが効かない&みんなが木などをつかんでそろそろと滑らないように前の人に突っ込まないように進むので1キロちょいの下りが40分くらいかかる&3回位派手にすっ転んだので泥まみれ。結局、熊森山の登り口から下りの林道に出るまでの3キロで1時間半くらいかかりました。

しょうがないので目標タイムとかはいったん忘れてできる範囲で頑張る、に気持ちを切り替えることにしないとやってられないぜ、と雨とか泥とかに呪いの言葉を吐きながらわりといいペースでロードの下りを走ってると、抜いた人から「ロード飛ばしたら脚終わるよね」って言ってるの聞こえてきたりしたけど無理してる感じはないしちゃんと大腿四頭筋終わらないようにステップ小さく上下動少なく走ってるもんね、と心の中でつぶやきつつ麓のエイド(A2)到着。

写真にコメントが付いているのはインスタのストーリーにアップした写真しか残ってないから。この焚火の周りで握ると泥水がでてくる手袋乾かしたりしつつぼーっと炎を見てたら無限に時間が過ぎそうで危険だった。

ちなみに今回も話題になってる「富士宮焼きそば無くなる問題」
自分はしっかりもらえたものの鰹節がかかっていたので半分くらいしか食べれなかった。アニサキスアレルギーで魚介類加工品含めて食べれないんです、すいません。

ちなみに、早かった人の熊森山の下り区間のタイムを見ると去年と変わらないかそれより早いタイムで下ってるのでボリュームゾーンで急登と激下りに突入することそのものがリスク、ということで速くなることで解決するしかないのでオレ頑張れという結論ですね。

麓(A2)から精進湖(A4)またの名をBattle of mudness part2

麓を出てからは正直良く覚えていない&いっぱいいっぱいで写真がほとんどないです。竜ヶ岳の登りでまた渋滞発生したあたりはなんとなく覚えててこの辺雨風強くてゴーゴーと音がする中、足元は田んぼ状態の深夜1時で心が折れるにはばっちりのシチュエーションでした。吹きっさらしの竜ヶ岳のピーク通過して下りに入ると重い泥の轍が出来上がってて一歩ずつつづら折りを進んでいくので、これまた時間がかかって十分げんなりしたところで下りも終了して、なんとなく湖沿いを走ってるなーと思っているうちに本栖湖のエイドに到着しました。

装備的に熊森山も竜ヶ岳も渋滞してる中で雨は降ってたけどモンベルのストームクルーザーに半袖のランシャツ、インナーにファイントラック、自転車やってた頃に買ったdefeetのアームカバーという装備で寒さを感じることはなかったです。アームカバーが意外と撥水力があったからかもしれない。なおルート的には記憶が薄いので雑ですw

麓に続けて、エイドについたらストーブにあたって手袋を乾かしてフリーズドライのお汁粉飲んでそろそろ出よう、と思ったら石川弘樹さん発見!何というイケメンと思いつつ思考能力と認識能力が低下してるので特に声もかけないまま出発しました。いま思うと色々もったいなかった。

本栖湖のエイドあたりから胃がちょっと調子悪くなってきて予定していた補給食を食べれなくなってきたので早いところ次のエイドに行ってドロップバッグに入れといたカップヌードル食べたい、という一心でがんばる。特に渋滞する要素もペースが落ちるもなかったので、烏帽子岳下ってからの精進湖エイドまでの平坦の林道をほぼ歩いたりエイドの手前あたりで他のランナーのサポートの人が泥々のオレの足を見て「あんなになっちゃうなんて大変だったんだね・・」と言ってるのを聞いて「ほんとに最悪だったんだぜ」と心の中でつぶやいたりしつつ、本栖湖から精進湖までの区間はほぼ予定通りタイムで到着。

ここでドロップバッグに入れといたキャプリーン+Milletのインナーに着替えて、カップヌードルを食べるよ!とお湯を入れてもらって体育館みたいなとこへ行き三分たって混ぜて・・「?」なんか麺が固まってるな、、食べる「ぬるっ!」ということで十分に沸騰してないお湯を注がれたみたい。まあ人多いし寒いしね、しょうがないよね、そういうこともある、うん。
でもぬるいカップヌードルはまずい。よりによって持っていったのがチーズカレー味だったのでチーズが溶けないで良くわからない味になってた。でも食べないとエネルギー持たないので流し込んで完食して、着替えて出発する頃にはちらっと富士山見えて天気回復しそうだ!って思ったのですがまあそんな予感は当たらないわけです。

精進湖(A4)から忍野(A6)

精進湖のエイド出るとしばらくロードの登り。たまに走ったり歩いたり高速歩きしたりして登りきったあたりの氷穴のあたりの自販機でホットミルクティーを買って投入。ぬるいカップヌードルとミルクティーでだいぶ胃が復活したのでこれまでの区間で取るはずだった羊羹とかエネもちをちびちび食べつつ進んでいく。この辺になるとあまりの眠さに揺れながら走ってる人とか出てくるんですが自分はなぜか全く眠くならずなので平坦も登りも淡々と進むのみ。眠くならないのはいいけど固形物が食べれないのでどっちがいいかって話ですね。

A4からA6までの区間は多少ぬかるんでても滑ることはなかったので「このペースで下れてれば・・」という思いながら走ってました。まあこの区間は雨があんまり降っていなかっただけだったとは思いますが。このへんから並走する人と会話することが増えてくるのは、多分みんな眠かったり一人で走るのに飽きたりなんかしらしんどい箇所があるので紛らわせたいからなんですよね。
そんなこんなで河口湖が見えてきたあたりから一緒に進んできた人と話をしてるうちに勝山のエイドに到着しました。到着する頃には晴れ間が出て「このあと暑くなりそうですねー」なんて話をしてたんですけどね。

A3あたりからエイドの滞在時間がじわじわ伸びてるのは、多分ぼんやりしてる時間が増えてるからで行動を起こすのに時間かかる&一つの行動(補給食食べる、トイレ行く)に必要以上に時間がかかるようになってるからなんでしょうね。そんなこんなで食べて飲んでもらうものもらってエイドを出たらぽつりと雨が降ってきたのと寒いのでレインジャケット羽織って勝山を出発。

何を根拠にか忍野に行くまでそんなにがっつり登るわけでもないし雨が強く降ってくることもないだろうからレインパンツは忍野のあとで履けばいいか、と思ってたのですがこれが甘かった(何度目だ

忍野までの間にあるコンビニで絶対補給するんだ、と決めていたので河口湖インター過ぎたあたりのコンビニに迷わずINしてHOTのカフェラテ飲みながら補給食をもぐもぐ。ホントはあったかいスープも欲しかったけど売り切れてたのでしょうがない。

写真をぜんぜん撮ってない、と思いだして撮った浅間神社あたりの桜。

ロードをだいぶ走って忍野に向けたトレイルの登り口に到着したあたりからまた雨が強くなってきて気持ちが萎えてくる。萎えてくるけどまぁ山中湖までは絶対行こう、などと思いつつ登ってると降ってくるものがみぞれっぽくなってくる。標高1,000メートルあるかないかでこれ?と思い色んな思いがめぐる。この先に待ってる一番きつい杓子山をおそらく0時以降に登るとして天候悪いままで雪の中登れるか?・・体調とか脚の調子的にはいけそうだけど完全なる雪山になってたら無理じゃね?着替えもなくて今の装備だけで行くしかないんだよな、とかとか。

いろいろ思い悩みつつ登り終わって下ってたらまたすっ転んでテンションも下がりきって忍野のエイドに到着。ストーブに当たりつつ予報とかこの先の様子見ると大平山も積雪、っていう情報を見て今の装備でこの先進むのは危険、と判断してリタイヤを申告しました。

リタイアなのでザックに付いてる方のゼッケンは切られてるやつ

まとめとか振り返りとか

まずボランティアの人たちには山の中で雨に打たれ寒い中誘導をしていたりそんな時でも声をかけてくれたりほんとに感謝しかないです。

結局100マイル走りきれてないので「100マイルとは○○である」みたいなことは何一つ言えないわけですが、トレランをしていて50km、100kmの先にある一つの到達点であり、そのために必要な経験とか準備とかを積み重ねて初めて達成できる大きな区切りの目標だから目指したいものなんだろうな、と思うし今回の大会でそれがすごく目に見えたと思います。
なんでそんなきついことするのか、っていうのに答えはあんまりないんですが好きなこと、やりたいことは出来るときにやっておかないと、と思うことがここのところいくつかあったのでやり残したって思うことは無くしておきたいんですよね。

今年に入ってまあまあ真面目に練習してきたらちゃんと結果がついてきたのでもうちょっと真面目に練習を続けてUTMFなのかは分からないけど100マイル完走することを目標にしばらく頑張るです。奥多摩、奥武蔵走る人いたらぜひ一緒に走りましょう!

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