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役職を務める前に、役割を果たせ

“役職者ってどんな存在か”

メンバーの信頼を得られていないベテランが、私もそろそろ昇進とそわそわすることがあります。そういう人は順番を間違えています。まず、役割を果たせるようになって初めて役職がついてきます。

役職はあくまで役割。役割を果たせるよう努めるのが先。

そのため社内で役職者はどういった人材がなれるのか、明確に説明できる基準があると良いですよね。昇進の為には昇格試験を突破できないといけない企業は分かりやすいけど、多くの企業が試験を導入しているわけではありません。

役職者の役割は固く表現すると、上位方針とメンバーの気持ちを繋ぎ、成果を上げることです。そのため、上位者とコミュニケーションが取れる必要があるし、メンバーの信頼を得られていないと果たせません。

“役職者として風土を作れるか”

上位方針とメンバーの気持ちを繋ぎ成果を上げるには、チームとして結束を高めるためにも組織風土が大事になります。組織風土を形成するには、どんなチームでありたいか信念が問われることになります。

組織風土に対する信念と言われて、どのようなものが思い浮かぶでしょうか。

組織風土を形成する信念の例を以下に挙げてみます。

・かつて頑張った経験からではなく、今でも努力する気づきで人に還元する
・案件者が説明する時に疑問があれば、横の人と話すのではなく直接質問する
・案件者が話す時は敬意を込めて頷く
・発信者は発信だけで終わらせず、受け手が完了するまで確認する
・会議会食の開始時間、清掃・朝礼の開始時間は全員が守る
・問題に直面したときは、他責ではなく、自責で捉える

これらは例だけど、その時々の事業部の課題に応じて注力すべき風土を優先して発信していきます。

当然だけど、これらの信念を発信し浸透するには率先垂範が大前提となる。普段時間を守れない人が、チームに時間を守ろうと発信しても説得力がない。

「私自身も含めて、気をつけていきましょう」

この発信は、本当にできていない人が使用するのは避けたほうが良いです。普段はできているけど、意識が薄れてきているなという当事者だけが使用して良い伝え方になります。

ベテランだけど役割を果たせていないという人が役職に就くためには、まずはこれらの基本事項を徹底して遵守していく必要があります。

遵守徹底したら役職者になれるという「昇進の為」ではなく、「一緒に働く仲間の為」に一つ一つの仕事にプライドを持って丁寧に取り組めば、周囲から信頼される人材となるでしょう。

“チームの士気を高められるか”

前述の基本事項を徹底し、組織風土を形成するのと同じぐらい役割として期待されること。
それは、チームの士気を高めること。よくマネジャーは何でもできる必要はないと言われ、身近に苦手を補ってくれる右腕を配置すれば良いんだと言われるけど、マネジャー自身がチームの士気を上げられる方が何倍も効果があります。しかもそういった右腕が配置されることも稀なので、やはり自分ができる方が良いです。

チームの士気を高めると聞くと大げさだけど、やることは単純です。美容室に行った女性社員に髪を切ったことに気づくことではありません。誕生日の度にまめに誕生日カードを渡すことでもありません。

“感情を安定させ、前向きな発信を行い、よく笑うこと“

これだけで事業部の雰囲気は変わります。どんな仕事に取り掛かる時にも自分の成長に繋がることにワクワクしている様子を発信し、逆境を楽しむ様子を見せ、人のことをよく褒めるのです。

一番大事なのは、人が話すことによく笑うことです。感情が安定していて、よく笑う人が上司になると部下の心理的安全性が確実に高まります。

雑談が無い方が集中できるという人も多いだろうけど、適度な雑談はお互いの思考の癖が分かり、生産性を高めるという見方もあります。

まとめとして、もし私もそろそろ昇進とそわそわし始めた社員がいたら、組織風土の形成に貢献できているか、チームの士気を高められているか、普段の姿勢を問うところから始めましょう。

続きはまた違う記事で。最後までお読みくださり感謝。

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リーダ―育成・専門学校事業再生コンサルタント

本間 正道
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