”美味しい”はどうやって決まるの？
スペインの地でお味噌屋さん起業を目指すmasamiです。
現在お味噌の手前と言うか、ちょっと方向違いのしかも苦手だった甘酒にハマってます。
みなさん甘酒好きですか？
私は甘酒が苦手でした。
独特な発酵臭と独特な甘み、一口でもういいやとなります。
甘酒を作ってみて、結構苦手な人が多いなと感じました。
苦手組からすると甘酒との接点はほぼ無いです。
コンビニで売ってるのかさえも頭に入ってません。大晦日にお寺で振舞われる甘酒も毎年スルーしてました。「苦手」が頭にあるので、手も出しません。頭の中で固まった”固定概念”というのは非常に厄介です。
何を持って人間は美味しいとか、まずいを判断するのか調べて見ました。
脳が感じるおいしさの不思議を実感するため、ある実験を行いました。
20代から40代までの男女30人に集まってもらい、ＡとＢ、２つのグループに分けます。同じ食材を使ったスープとパスタを食べてもらいました。
すると、食べた料理は全く同じなのに、感想がまるで違いました！
Ａグループは「味が薄い」「クスリ的な味がする」と不人気。
Ｂグループは「後味が良かった」「優しい味でした」と大好評だったんです。一体、なぜなんでしょう？
実は食べるときに伝えられた「料理の名前」が違ったんです。
Ａグループには「低脂肪ごぼう健康スープ」、Ｂグループには「鳴門鯛のダシたっぷりポタージュ」。
Ａグループには「パスタ風ズッキーニと大根の炒め物」、Ｂグループには「モチシャキ２色麺の創作ペペロンチーノ」と伝えられていました。
どちらがおいしいそうかと聞かれたら、皆さんも、Ｂグループの方だと感じるのではないでしょうか。実際、料理の名前を「おいしそう」にするだけで、食事に満足する人の割合は、Ａグループが60％なのに対し、Ｂグループは87％と上昇しました。私たちは、自分の舌や嗅覚より、人から与えられる情報でおいしさを感じるという、不思議な能力があるのです。
この情報を元に、家族で実験してみました。
甘酒を試したことのない主人と子供２人。
「これね、すごく体に良いんだよ。ママが作った麹で作ったの。お米とお水だけなのに、す〜ごく甘くて美味しいの！」と伝えました。
気温が上がってきた時期なのと、飲みやすさを考慮して冷蔵庫で甘酒をキンキンに冷やしました。まずは主人が一口、ゴクリ。
「ん、美味しい！甘い！これ砂糖入れてないの？」
ビビリな娘７歳もパパさんに続いて挑戦。
「ん、美味しい！あっまー」
突進型息子３歳は待ちきれず、娘のコップを奪い取り飲み干しました。
追加情報として、娘は結構好き嫌いが激しく得体の知れないもは口にしてくれません。甘酒を試してくれるかは最後の瞬間までドキドキしました。
子どものご飯で毎日頭を抱えている私の感想は「このテクニック使える！」
です。私が美味しそうに食べたら、子どもたちも釣られて食べる可能性があるということが実験でわかりました。
実は甘酒に手を出したのは、麹作りに夢中になり冷蔵庫が麹でパンパンになってしまったからです。野菜の収穫期は冷蔵庫がその野菜で溢れて、困った末にインターネットで”きゅうり 大量消費 レシピ”など調べた経験ある方多いはずです。
せっかく作った麹を何とかしなければという気持ちからでした。
スペイン在住の日本人の友人達にも試飲してもらいました。
６０代の友人は「あ、懐かしい味」と一言目にこぼれました。
「甘酒苦手だったのに！これは飲める！」とか「クセになる甘さ」との感想もいただき大変嬉しかったです。
私は日本の大手商社で働き、スペインへ移住しました。
この数年私には何にも取り柄がなくて、一体何をしてこの地で生きて行こうか真剣に悩んでいました。
それがこの１年麹の修行をして、家族以外の人にも喜んでもらえる技術を身に付けました。手に職がある、私が何かを生み出して喜んでくれる人が居る。そのことに大きな、大きな喜びを感じます。
まだまだ改善点も、ビジネスとしても形に出来てません。
昔の私だったら、活躍する人を見て「すご〜！私にはちょっとね、難しいね」なんて卑屈になってました。
今はどんな凄い人も一つ一つ積み重ねているんだとその人の裏の努力を想像しようとしています。
お味噌屋さんなのか、麹屋さんなのか、どこに着地するか未だ分からない。
だけど、自分の出来ること、楽しいと思えることを素直に受け入れて手を動かしていこうと思います。
甘酒は夏バテ対策にも有効です♪
スペインの夏は厳しい暑さ。今年は甘酒で元気に乗り切れそうです！
引き続き見守っていてくださいね♪
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