落ちこぼれの逆襲

最後の転職

 最後の転職と思って今の会社に入った岡本ですが、そうは言ってもこの会社で自分の目指すものが実現できるかどうかはわかりません。
 ですから、もし違ったら次をどうするか、という事は常に頭にありました。

 入社した時の目標は、とにかく「現場で認められて、1日も早く店舗勤務から外れて本社勤務になる事」でした。
 この目標が明確でしたので、自分のとるべき行動には迷いがありませんでした。ただ、この時に自分の性格もはっきりします。上長に媚を売るとか、ゴマをするとかいう事は性に合わない事がわかりました。筋が通っていないと、感情がざわついてしまうのです。
 おまけに営業の仕方や優先順位の付け方が、私の感覚とずれていたため、かなり、自分が負担をしながらお客さんのために仕事をしていました。
 これは、私のロクでもない転職履歴が無駄ではなかったという証明になった事だと思っています。

 実際、今の会社で教えられたサービスのあり方よりも私の中で当たり前だと思っていたサービスのあり方の方が、明らかに上だったのです。
ですから、業務上で上から注意を受ける事はほとんどありませんでした。

自信を持って当たり前を当たり前にやると、周りは何も言えない

 これは、それまでの転職との大きな違いだと思います。
それまでは、現実逃避だったり、飽きだったり、逃げでの転職がほとんどでした。ですから、基本受け身で他責の気持ちで働いていたのです。
 それがこの時は、それまでの自分としっかり向き合って棚卸して、自分が目指すものを明確にして働いていました。ですから、自分の行動にブレがありませんでした。自信に溢れていたとも言えるかも知れませんね。

 そんな感じで働くと、「上の人は何も言えなくなる」ものなのかも知れません。これが、自分のことだけを考えて、上を見て働いていたらそうはいかないと思います。この時の私は、自分が理想とするサービスのあり方を純粋に表現していました。
 もっと言ったら、上長や会社自体を見下していた面もあるかも知れません。
 この程度の会社か、と。そして、だったら自分が上に上がったら会社を変えれるんじゃないか、とまで思っていました。目標の実現を確信していたとも言えます。

初めが肝心です

 やはり初めが肝心なのですね。私のスタートがこんな感じでしたので、ある意味ものすごくプラスの印象を与える事ができました。
 とは言え、私は外食の仕事として当たり前のことを当たり前にやっている認識しかありません。無理をしていないのですね。ですから、充実はしていましたよ。

 ただ、その分会社の要求以上のことをやっていましたから、働き方としては頂けませんでした。当然の如く長時間勤務が続いていましたね。
 私は経験上慣れていますから、なんとも思いませんでしたが、これに対して、会社からは「やはり」何のアクションもありません。自分が勝手にやっている事、という事なのだと思います。

 この時は、まずは本社勤務になる事が先でしたので、あまり考えないようにしていました。ただ、あまり売り上げなどの結果を追い求めていた記憶がありません。普通に考えれば、上に上がるためには結果を出す事が必須な気もするのですが、その発想はありませんでしたね。
 とにかくお客さんに気持ちよく食事してもらう事、そして、従業員たちが気持ちよく働いてくれる事、そのために自分が犠牲になってもいいや、という感じでした。それが、一番重要だと感覚的にわかっていたのかも知れません。お客さんの反応や数字もついてきていて充実感もあったし、計算でやっていなかったので、長時間勤務でも苦にならなかったと言う事もあります。

本当に結果がついてきた

 私の会社は歴史のある会社です。完全に年功序列でした。ですから、普通に考えたら簡単に本社勤務になどなれるわけがないのです。
 ただ、この時、自分は知りませんでしたが、社内に変化の波が起こってもいたのです。自分が主体者として、やるべきと信じることを純粋に行動に移していたからでしょうか、本能的にこの変化を感じ取っていたのかも知れません。

 全く不安もなく、目標に向かって進んでいたのです。

 結果から言うと、この年功序列の会社で、4年足らずで目標を達成しました。本社勤務となったのです。そのあたりはまた改めて。

岡本の教訓

いずれにせよ、ここでお伝えできる事は、

・目標を明確に持つ事
・当たり前の事を当たり前にやる
・初めが肝心
・自分の経験と向き合って棚卸しておく
・信じる道をひたすらいく

と言う事です。初めは120%で行くべきです。初めに調整するとに響きますよ。もし自分の当たり前が、会社の当たり前より低い場合は特に必死でいかなければいけませんね。その時に目標が定まっていると、しっかりと取り組めると思いますよ。

今回も最後までご覧頂きありがとうございます。お役に立てたら嬉しいです。

岡本昌巳

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