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無題

毎朝、5時台に家を出て、職場のある新宿に6時半過ぎに着く。
行きつけの喫茶店の開店を待って、いつもの席でモーニングを食べ、1時間ほど過ごす。
そして、出勤。
始業の1時間前。
ここでも、本を読んだり、iPadで日記を書いたりしながら始業時刻を待つ。
何故、こんなことをしているかというと、早く目覚めてしまい、うかうかしていると頭が重くなり、家を出られなくなるから。
そうなる前に気合いで家を出なくてはならない。
着替えながら、駅へ向かいながら、電車で新宿に向かいながら、何度も何度も「やっぱり今日は無理だ」「いや、頑張って行かなくては」という思いが浮かんでは消え、消えては浮かぶ。
そんなにまでして働かなくてはならないのかとも思う。
でも、働いていたい。
仕事が好きだから。
働くのが好きだから。
それと、今の職場は私の子供と同年代の若者がほとんど。
それでも親しく接してくれる彼ら。
ありがたい。
そんな彼らと共に働き続けたい。
許される限り。
家にいてもできることといえば、食べることだけ。
食べる食べる、とめどなく食べる。
おかげで醜く出っ張った腹。
鏡で見るたびに絶望的な気持ちになる。
この体型は私の生涯で一番の屈辱。
それでも食べる。
止まらない。
頭の重さの辛さをごまかすには食べるしかない。
以前はそのために危険なこともした。
でも、もうそれはしない。
だから、食べる。
そうしないためにも、外へ出なくてはならない。
明日は家を出られるだろうか。
そんなことを考えながら眠りにつく。
ほんとうは「このまま目覚めないで欲しい」と思いながら。