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双極性障害【好きなこと】

最近、半世紀ぶりに写真への興味が復活し、週末にはほぼ毎週写真を撮りに出掛けています。

そんな私がよく言われること。
「そうやって興味のあることをしていれば、病気のことを忘れられますね」
「好きなことをして、病気の回復に繋げられるといいですね」
などなど。

症状が重かったときにもよく似たようなことを言われました。
「好きなことをして、気を紛らわせたらいい」
「病気のことばかり考えないように、興味のあることに気持ちを向けるといい」
などなど。

そのようなことを言う医者もいました。

そのたびに思いました。

『そうじゃないんだよ!』

『違うんだよ!』

今もそう思います。
そう、違うんです。

好きなことをしているから気分が安定しているのではない。
気分が安定してきたから、やっと、好きなことができるようになってきたのです。

好きなことすらできなくなってしまう病。
モノに対する興味。
コトに対する興味。
ヒトに対する興味。
すべて奪ってしまう。

だから辛い。
だから悲しい。
だから怖い。

この病を発症して以来、どれだけのモノを失ってきたことか。
友人、趣味、お金、信頼や信用。

だから、今、持っているモノや人を大事にしたい。
もうこれ以上失いたくない。
取り戻したい。
戻ってきたモノはもう離したくない。

加えて、私の場合。
元々そういうタチではあったものの、症状が安定してきたからか、人やモノへの執着が尋常ではなくなっています。

例えば、今、写真を撮りに行きたくてなりません。
昨日は、所用のついでとはいえ、その行き帰りに3カ所で合わせて100枚前後の写真を撮りました。
その整理も終わっていない今。
写真を撮ったらおもしろそうな場所を思いつき、朝から張り切っています。
気持ちが昂って4時過ぎに起き上がりました。

でも、やめておこう。
と、思っています。
今は。
なんとか自分を抑えようとしています。

外を見ると青空が広がり始めています。
それを見ると、「やっぱり行こうか」という気持ちが湧いてきます。
今、7時過ぎ。
まだ間に合います。

でも、やはり行ってはならないのだと思います。

8月から勤務時間を増やしました。
9時から18時までに。
去年は9時から17時までの勤務を週に五日務められたことはほとんどありませんでした。
今は所用以外で休むことはありません。
しかも勤務中は、業務が立て込んでいることもあり、一息つくこともせず、がむしゃらに働き続けています。
「70%で!」と声をかけられてもできない。

平日はそうやってフル回転。
さらに週末も動き続けでは、せっかく回復してきた気分がいつまた崩れるか分かりません。

かといって、私は家でじっとしているのが苦手。

どうしたものか。

外で静かに過ごせればいいのだけど。

いずれにせよ、今日は写真はやめておこうと思います。

行かない。

多分。