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自立支援ということ

今、障がい者や高齢者福祉の世界では「自立支援」が大きな流れになっています。
ご本人が持っている能力を衰えさせないために、それを最大限生かしていただく。

例えば、片麻痺があっても、もう片方の手や足を使って衣服の着脱をできるだけご自身でやっていただく。
また、補助具を使って自分で料理を作っていただく。
時間がかかってもやっていただく。
それによってご本人の残存能力が衰えるのを防ぎ、また、達成感を味わっていただける。

しかし、すべての場合において、それがご本人のためになるでしょうか。
例えば、ご自身で着替えると30分かかるとします。
それでもできるだけご本人にやっていただくのが良いのかどうか。
支援員がお手伝いすれば5分で着替えることができるとすれば、時間の節約になり、その分、ご本人がやりたいと思っている他のことをすることができます。
どちらがご本人のためになるか。

単に「自立支援だから」ではなく、場面に応じて臨機応変に支援の仕方を変える柔軟性を持てばより良い支援ができると思います。