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S.A.D.

「SAD:悲しい」ではありません。

S.A.D.

S:スターバックス
A:アップル
D:ディズニー

私が勝手に選んだ3社です。
私はこの3社に共通点を感じています。
それは、3社とも気持ち良くお金を使わせてくれるということです。
いずれも同じ業界の他社製品と比べて決して安くはないのに、その「商品」を買うことに惜しいと思わない。
むしろ、良いものを買ったという満足感を得ることができます。

【S:スターバックス】
コーヒーそのものの味には賛否あるようですが、私は好きです。
他にも美味しいコーヒーはいくらでもありますが、スターバックスの味も好きです。
それ以外の飲み物も食べ物も「楽しい」「嬉しい」。
新しい商品が出るとワクワクします。
そして、それらの商品と同じくらい私が好きなのが店員さんたちの接客です。
私がよく行く店舗では、店員さんたちが必ず目を見て接客します。
もちろん、笑顔で。
その笑顔にお金を払っているといっても良いかもしれません。
私はスターバックスで苦情を言っているお客さんを見たことがありません。
それはこの笑顔によるところが大きいでしょう。

【A:アップル】
なんといっても商品が素晴らしい。
かっこいい。
ワクワクします。
そう感じるのは私だけでしょうか。
そして、それらの商品だけでなく、それを取り巻くサービスもまた素晴らしい。
使い方が分からなかったり、故障したりしても、いろいろな手段で解決することができる。
特に私が感心したのが、チャットによるサポートです。
ここでは詳しくは書きませんが、「感動した」といっても良いほど丁寧で分かりやすいサポートでした。
私は昨年、立て続けにアップル製品を購入しました。
iPhone、Apple Watch、MacBook、Air Pods。
(ちょっと躁気味だったかも)
これらに加えて、以前から持っていたiPad。
いずれも毎日の生活に欠かせないものとなっています。
そして、そのどれについても心から「買って良かった」と思っています。
さらにはApple Store。
気持ち良く買い物ができます。
スタッフの豊富な商品知識や接客。
「今日は見るだけ」のつもりで行っても、自然と買ってしまいます。

【D:ディズニー】
「商品」が素晴らしいことは私が言うことまでもないことでしょう。
ディズニーランドを始めとするディズニーの世界にいるだけで楽しさやワクワク感を抱きます。
数千円する入場料にお土産の数々。
「魔法」にかかったように買ってしまう人も多いのではないでしょうか。
そして、キャストと呼ばれる従業員たちの笑顔や接客。
それだけで楽しい気持ちにさせてくれます。

何故、この3社の従業員たちはこのように素晴らしい接客ができるのでしょうか。
もちろん、しっかりした社員教育がなされているのでしょう。
しかし、それだけではないような気がします。

私の想像ですが、それは従業員たちが「商品」を愛しているからではないかと思います。
そこで働く人たちすべてが商品に自信を持ち、愛情を持って「売って」いる。
だから情熱を持つことができる。
商品に自信がなければ、好きでなければ、売れるわけはありません。

商品に愛情を持つ、情熱を注ぐ。
それは販売という仕事に限ったことではないと思います。
どんな仕事にも「商品」があります。
販売や生産という職種に限らず、総務、経理、人事、その他の管理部門にも「商品」があります。
そして、その「商品」に自信があれば、愛情を注げる。
逆に、愛情を持てば「商品」に自信が持てる。
この愛情を私は「真心」と考えています。

真心を持って仕事をする。

良い仕事ができるかどうかは、真心を持って仕事をするかどうかによると思います。

例えば、経理という仕事。
正確な数字を適切な時期に提供することがその役割の一つでしょう。
これが、もし、経営者の顔色をうかがいながら経営者が喜ぶ数字を提供したとしたらどうでしょう。
会社のためにはなっていません。
それは真心がこもった仕事といえるでしょうか。
あるいは、もし、そのようがことが求められているとしたら、真心を込めることはできないでしょう。
「数字の提供」という「商品」に自信を持つことはできないでしょう。

例えば、文具品の購入という仕事。
とても対応の良い担当者がいるとします。
在庫が切れたらすぐに手配し、半日後には納品される。
その迅速な対応に周囲に喜ばれています。
それはそれで素晴らしいことだと思います。

では、次のような担当者だったらどうでしょう。
常に在庫を把握し、適正在庫があるので、なくなることはない。
なくなることがないので、そういう気配りには誰も気づかない。

どちらが良い仕事をしていると言えるでしょうか。
在庫管理という「商品」に愛情を持ち、真心を込めることができれば、より良い仕事ができますね。

例えば、書類の印刷やコピー。
与えられたものをただ印刷すればいい、と言われていたとしても、もし、そこにある不備や間違いを見つけることができれば、印刷のし直しによる無駄や書類を作った人の誤りを事前に防ぐことができます。
同じことをやってもより良い仕事と言えるのではないでしょうか。
さらに、その書類はホッチキス留めがいいのか、クリップがいいのか、用紙のどこを留めるのがいいのか。
あるいは、留めずにクリアファイルに入れて渡すのがいい場合もあります。
印刷後に押印する必要があるものならば、裏返しにしておいたほうが良い頁があるかもしれません。
書類の印刷という簡単な「商品」にも真心を込めることができます。

どんな仕事にも「商品」があります。
その「商品」を買う人、受け取る人、がいかに気持ち良く受け取れるかを考えて仕事をする。
それは、自分の「商品」に情熱を持つ、真心を込めて「商品」を提供するということだと思います。

スターバックス、アップル、ディズニー。
私はこの3社の「商品」にも、それを「売る」人たちにも、真心を感じるのです。