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自閉症の僕が飛び跳ねる理由

自らが自閉症である東田直樹氏著の本。
自閉症の自身の気持ちが様々な形で書かれています。

例えば、

『大きな声はなぜ出るのですか?』
「反射のように出てしまうのです。
何に対する反射かというと、その時見た物や思い出したことに対する反射です。それが刺激になって、言葉が出てしまうのです。止めることは難しく、無理に止めようとすると、自分で自分の首を絞めるくらい苦しくなります。」

『いつも同じことを尋ねるのはなぜですか?』
「聞いたことをすぐに忘れてしまうからです。今言われたことも、ずっと前に聞いたことも、僕の頭の中の記憶としては、そんなに変わりはありません。物事が分かっていないわけではありません。記憶の仕方が、みんなとは違うのです。」

といった風に。

その中にこんな一節があります。

「人の批判をしたり、人をばかにしたり、人をだましたりすることでは、僕たちは笑えないのです。」

とても純粋で、私たちが忘れてしまっている心ではないでしょうか。
今、テレビを中心にしたマスメディアにはこのような「笑い」が氾濫しています。
誰もが気持ち良く笑える「笑い」とはどんなものだったのでしょう。
「笑い」を作る側だけでなく、それを見る私たちも考えてみたいと思います。