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「好き」は仕事になるけれど

思いを引き出すインタビュアー、鯨井啓子です。

このところ、インタビュアー、ライターとしてのお仕事はたくさんのご依頼をいただき、日々楽しく取り組まさせていただいています。

せっかく振り返りにぴったりの時期、水星逆行期を迎えているので、今までの仕事についてじっくり振り返ってみようと思います。

自分にとっての「癒し」は仕事にしにくい

ほえーるけいことしての活動をご覧いただいている方にはおなじみだと思いますが、私は絵を描くことをはじめとした創作活動が大好きです。

なんとか仕事にすべく、いろいろと工夫をしてみたのですが、結局大きな広がりにはならず。なんでだろう?と考えたとき、根本的にはそれらの作業は私にとって癒しだったから。というのがものすごく大きいのではないかということに気が付きました。

ストレスフルな幼少期を送ってきたので、創作活動は私にとって心がほっとできる数少ない拠り所でした。だから疲れると、無性に変なイキモノたちを生み出したくなるのです。

一方で、あまりおしゃべりも得意な子ではなかったので、私は大切なことを伝えるとき、紙に文章として書いて伝えるということを物心ついたころからやってきました。

そういう意味ではどちらも生きるための技術でしたが、文章を書くことは命に根差した「生きるため」、絵を描くことは人間らしさを忘れないための「生きるため」に必要だったのだと思っています。

大事なのは、相手の役に立てるか

このような経緯で、私の中で成長した2大技術。今振り返ってみてみると、文章を書く力の方が圧倒的に仕事として育てやすかったと思っています。いちばんの理由は、書くということは私にとっていつでも、他者との関りがベースになって育ってきた技術だからです。

私にとって、書くことの目的はいつでもコミュニケーションでした。「相手に伝わるように」という意識を持ち続けながら育ててきた自負があるから、文筆業に関しては、相手の役に立てたかということを確固たる基準にして、仕事として対価を提案できるし、時間内にベストを尽くすやり方を工夫できたし、それに対してきちんとした仕事をできたか客観的に判断もできる。だから、胸を張って対価を受け取れるのです。

好きなことは仕事になります。でも、そのベクトルが自分に向いてるか、相手に向いてるかは、仕事として成立するかにおいてものすごく大切なファクターなんではないかと思います。

「癒し」だからと、軽んじるなかれ

けれど、「癒し」として成立している技術も、決して無視したり軽んじたりしてはいけないものだと思っているのです。

私には、「書けない」という時期がありました。文筆の中でも私は、調べものをしたり、相手にインタビューをして思いをまとめるということを得意としてきたのですが、それらはなかなかハイカロリーな作業なので、ここのところの数年間自分自身の幼少期の記憶を整理していたときには、まったく身体が受け付けなくなりました。

そんなとき、私に生きるエネルギーを与えてくれたのは、間違いなく創作活動です。絵を描いたり、羊毛で作品を作り、その色や形に元気づけられたエネルギーは、じわりじわりと私の中に蓄えられ、やがて再び私に書く力を与えてくれました。

創作活動と私もまた、切っても切れない間柄なのだなと思ったので、自分自身を癒すために生み出したものが誰かのお役に立つようならば、ゆるやかにそこに貢献していこうと思っています。それでもあくまで、癒しを超えない範疇で。これがきっと、天職と適職の役割の差なのだと思っています。

自分自身に授かった能力を上手にあるべき位置に据え、その役割を適切な場所で発揮させることができるようになったら、私はものすごく気が楽になりました。仕事に対しての思いがちょっとぐちゃぐちゃしてしまっているな。という方は、こんな目線から整理してみてはいかがでしょうか。

◎鯨井啓子 info

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