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自分自身の「社会制度」を変える

インタビュアーの鯨井啓子です。
新年あけましておめでとうございます。

新年1本目の原稿を書こうと思ったら、あいさつを書いた時点で「何を書くんだったっけ!?」と頭が真っ白になったのが数日前のこと(笑)。

今日やっと正式な1本目を書く気分になれました。

■大事なのは時間の見直し
■人によってできることには差がある

最近、不登校に関する事例をよく見聞きします。経験者として、いったん行けなくなったあと学校に戻るとして、そのときに、自分の体質や気質を無視して突き進むと、ぶり返すだろうなと感じています。私も中学生まで、何度か学校に行けたり行けなかったりを繰り返しました。

学校に関することではないけど、私自身は体調不良で2回仕事に影響が出ました。1回目は職場で倒れてそのまま退職。2回目は手湿疹で全部の関節から血が出てしまって、契約更新をできる状態じゃなかったというケースです。

2回も同じような状況になって思いました。これはどこかに無理がある。そこを検証しないと、一生しんどい気持ちで仕事することになるぞ。と。そこから少しずつ積み上げた自分なりの働き方、つまり「社会制度」のおかげで、心身のコンディションが随分と安定するようになりました。

大事なのは時間の見直し

大事なのは、働く、あるいは学ぶ時間の見直しです。私は今、取材をしたり文章を書いたりする仕事をしていますが、基本的には一度に2時間以上集中しないようにしています。それ以上続けると、チョコレートやコーヒーを異常に欲してしまったり、夜眠れなくなったりしてしまうので、長い目で見て非常に大きな健康リスクだからです。

2時間集中して原稿を書いたら、散歩したり、事務仕事したりして頭を空っぽにします。それから余力があったらまた2時間のルーティーンを重ねて行く。締切が近くてそんなこと言ってられないこともあるけど、それはそれとして慢性化しないように、「今は特別」という扱いをすることを忘れないようにしています。それは私にとって、持続可能性を損なう社会制度になってしまうからです。

例えば学校の場合、8時30分から15時30分までだとしても、1日7時間の拘束になります。たとえばお昼休みに外に出てプラプラするということを許す学校がどれだけあるのか知らないですけど、私の時はそれはできませんでした。その時間、完全なる自由はない状態です。

一度学校に行かないという選択をしてから、一気に週5日、7時間拘束の世界に戻るのって結構しんどいと思います。いろんな我慢が必要だと思います。トイレに自由に行けないし、好きな時に好きな本は読めないし。だったら、まずは自分自身の「今」の体調や、もともと持っている気質に合わせてルーティーンを決めてしまって、そこに合わせて学校という公の制度を使っていく。私はそういうやり方もありなんではないかと思います。月のうち2、3回は保健室登校する。でも、朝からは無理だから10時頃からで、とか。教室という人混みは苦手だから、会議室と教室をオンラインでつなげてもらうとか。

人によってできることには差がある

人によってできることには大きな差があります。だから、今ある制度が心地よい人もいれば、そうでない人もいます。そうでない側に立った時、そのせいで死んじゃうとか、精神を病んじゃうとか、もったいないです。たまたまその制度にその人は合わなかっただけ。だとすれば、しっかりと自分が「今」できること。やりたいことを、自分自身で把握して、社会制度をつくって行くしかありません。

私は投票権を持って16年になるけど、そんな自由がある社会制度を作り上げることができませんでした。それは、そんな世界を望んでいる大人たち全体の責任であると重く受け止めています。そして、今この国は、たとえば来年になったらすぐにいい制度に変わることも期待できない状況です、残念ながら。

であれば、大人たちが社会そのものの制度を変えていく努力は辞めずに、自分自身の社会制度は、自分自身で決める。自分の社会を変える。そうやって社会と折り合いをつけて、心身を健康に生き延びる。ということが、今できる最大限の努力なのではないかと思うのです。

この働き方にしてから、私は心身に余力が生まれやすくなりました。なので、より健康になったし、新しいことにもチャレンジしやすくなっている。結果所得も増えつつある。信頼できる仲間も増えている。といういい循環が生まれてきています。働き方でやっていいことを、学び方で、生き方でやっていけないということは誰も言っていないことだと思います。好きにしましょう。

まとまりのない文章で恐縮です。これから少しずつ、私が「社会制度」を変えるためにしていったことも、書いて行こうかなと思います。

今年もみなさんが心身ともに健康でありますように。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。



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