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伝統工芸と現代美術の違い①

Threadsの方で少し注目があった投稿で、目についたものがあったので今回はこれをテーマにしてみようかなと思います。
前提の話は別の記事でもしているので、まずはそちらをご覧いただくと話が早いかも知れません。

どう違うのか?という内容ですが、一応定義上で差異がはっきりとあるものかなと思うので、まずはその部分をはっきりとしてから話を進めていこうと思います。ただ日本には民藝というものがあって、このあたりはバウハウスやアーツアンドクラフツと同様に、分野分けが難しい部分があるというのも一つあると思いますので、伝統工芸(もしくは工芸全般)の分野よりも自分の分野が現代美術の方なので、そちらを重めに説明していこうと思います。

前提の歴史の話
産業革命まで

上の記事で説明されていることをかいつまんで説明します。日本で芸術と名前が付けられるのは鎖国が終わって明治頃、19世紀後半ぐらいだと言われています。
メモ:鎖国が(1639-1854年) その後の日本が最初に参加したパリ万博が1867年。

 芸術(≒ART)というものは西洋美術をもとにしていて、主にヨーロッパで培われたものです。〇〇文明というものの中で栄えたものは、壺や壁面の装飾などがメインで、その後形付けられたのが古代ギリシャローマ時代で、紀元前数千年という頃。この頃の芸術文化は皇帝や帝国の文明力や輸入などの知的財産の象徴としての役割が強いものでした。
 その後キリスト教が力をつけてくると、識字率が低かった世界への布教の役割を担い、聖書の内容を描写するキリスト教絵画というのが約1500年ほど続きます。(メモ:その後の写実派、印象派などの〇〇派というのは100年続かないものがほとんどの中、1500年も続いた)
 そして貴族社会が台頭してくると、今度は貴族の肖像画などを中心とした絵画へ。貴族の嗜み、財力や知力を分かりやすくアピールするなど、これも貴族社会にある意味利用され役割をもっていました。

この、古典(ギリシャローマ)芸術、キリスト絵画、貴族絵画の中での共通点とは、皇帝、キリスト教、貴族と時代が変わって世界の権力者が変わる中で、それぞれに利用というか役割を与えられていて依頼で描かされていた部分が強いということを覚えておいてください。

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ドイツを中心に活動を続けるContemporary Artist(現代美術家)の Masaki Ha…

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