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018 NVCを使って喧嘩する

【曲】人造人間キャシャーン【歌】ささきいさお


018 NVCを使って喧嘩する

NVCを使ってある程度経験を積むと、NVCの文法(OFNR)を守りながら、喧嘩するという技ができるようになりました。
(なんてすごい!自画自賛)

私が妻に買い物を頼んだ例をあげてみます。
OFNRの入り口となる観察(Observation)から入って戦ってみましょう。

(妻)「買い物に行くけど、何かいるものある?」
(私)「そうだね、ついでに本麒麟350mlを4本ほど買ってきてほしいな。あとおつまみになりそうなスルメとか」
(妻)「それは飲みすぎでしょ。2本とおつまみなら買うわ」
(私)「ありがとう、よろしくね」
・・・・・・・妻が帰宅・・・・
(私)「ビールとおつまみは?」
(妻)「あ、ごめん。今日は買うものが多くって、荷物が重たくて買えなかったの」
(私)「えええ、だって、行く前にわざわざ確認したよね?私が最初にお願いしたんじゃなくて、あなたから聞いてきたんでしょ、何かいるものはないか?って」
(妻)「だから荷物が重たくて・・・」
(私)「最初に、事実を確認したいんだけど、あなたの方から、私に、何かいるものはないか?って聞いてきた。これは同意できる?」
(妻)「確かに、そうだけど・・・・・」
(私)「じゃ、事実として、わざわざ、私に期待を持たせるようなことを言ったというのは認めるわけね」
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(途中解説)
 NVCの「観察」を使って、「現実の共有(起きた事実を相互に共有する)」を強引に行うと、相手を責め立てる武器となるのです。
これに「感情」と「ニーズ」と「恐喝的リクエスト」を加えると断罪的コミュニケーションが完成します。
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(妻)「だから、荷物が重たかったの。」
(私)「だったら連絡くれたらいいでしょ。私はね、とってもがっかりしてとても悲しい(感情)、それは、今日は疲れをいやしたかったし、あなたのことを信頼してたからなんだよ。(「リラックス」・「信頼」がニーズ)
こうやって、期待させてがっかりさせて楽しい?もう、うんざりだよ、顔も見たくない。あっちへ行きな(恐喝的リクエスト)」

相手と、とことん戦うのに、OFNRが使えます。
これはパワフルな方法です、経験者として断言できます。
自分の感情と繋がり、身体感覚ともつながり、理論的にも整い、完全に自己一致した形で怒りを爆発できるからなのです。

さて、ここで立ち返ってみます。
●そもそも、私がNVCを学びたい理由は何だったか?
それは、大切な人を大切にするコミュニケーションを身につけたかったから。

●NVCはどんな目的があるのか?
「自然な分かち合いが可能なつながりの質にたどり着くこと」

ところが、この目的が「相手を叩きのめすこと」に変わった時、OFNRの型が、逆に作用するのです。

ではどうするか?
緊急的に「自己共感」を図る。だめなら、だれかに「共感的に聞いてもらう」
あるいは、「嘆く」

「嘆き」+「自己共感」バージョンにしてみましょう。
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(私)「ビールとおつまみは?」
(妻)「あ、ごめん。今日は買うものが多くって、荷物が重たくて買えなかったの」
(私)「ええええ!」
(ああ、「嘆こう」・・・ああ、今日は本当にビールを飲んでアマゾンプライムを見てリラックスしたかった。本当に悲しい・・・あの楽しい喜びの時間が今日はないんだ・・・・「週末のリラックスタイム」は私にとって本当に心からの喜びの時間なんだな~、というか、それなら自分で買いに行くか。(自分への行動リクエスト))
深呼吸、深呼吸。
(次に「自己共感」・・・怒りの感覚もあるな・・・がっかりしてる。「相互の信頼」というのを大切にしたい。それが今、ないように感じてるな~、私にとって妻との信頼関係ってとても大きい意味があるんだな)

(私)「本当は、週末にビールを飲みながらアマプラを見てリラックスできる時間が欲しかったんだ。あと、お互いの信頼関係とか・・・頼んで引き受けたことはやってくれるって、そう思えることが大事だなって。」
(妻)「ごめん、気になってたけど、一人で買い物してると荷物が重たくて」
(私)「荷物が重たくて、買えなかったのを、残念に思ってるのかな?(妻の感情に寄り添う)」
(妻)「ええ、そうなの。」
(私)「そういう時はさ、事前に連絡してくれるとちょっと安心できるよ。(妻への行動リクエスト)
とりあえず今日は、今から自分で買いに行ってくるよ。(自分への行動リクエストを実行する)」

とまぁ、断罪的コミュニケーションから、つながりのコミュニケーションへシフトできるわけです。
毎回うまくいくわけじゃないですが、「前提となる意識」に目を向けると、怒りの反射から生まれる断罪コミュニケーションと距離が置ける気がします。

怒り沸騰の時は、感情に乗っ取られてるので難しいんですけど。。。。

これもまた、日々の練習です。

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