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詩|ヴァイオリン協奏曲ホ短調
何の気なしにつけたラジオから
懐かしいヴァイオリン協奏曲が流れてきて思わず手を止めた
儚く美しいその旋律は
かつての恋のBGMでもあった
六年もの間心を注いだその恋は
叶わずに終わってしまった
流行りの曲しか知らなかったわたしが
メンデルスゾーンを聴き
その作曲家の生い立ちまで調べ
少しでも親しくなろうと頑張ったけれど
だめだった
あのひとの眼にわたしは映らなかった
それでもいい
あのひとに心を注いだ六年は
儚く美しい旋律とともに美しく昇華されて
わたしの細胞に刻み込まれている
そしていつでも細胞からしみ出して
心を震わせてくれるのだから
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