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2020年 LIFE CREATEで感じたこと

 2020年も残すところあとわずか。3月にLIFE CREATEに転職した途端に想定外の展開になりました。これまでいくつかの会社で仕事をしてきて、それなりの修羅場をくぐり抜けてきたと思っていますが、今回はそれとは無縁だろうと高を括っていたところ、コロナが業態にストレートに直撃し、事態は一変しました。
 物事にはポジティブな面とネガティブな面が必ずあって、コロナも同じく捉えています。たしかに、そのインパクトは大きく現在も経営に影響はあるものの、会社にとっても僕自身にとっても悪いことばかりではなかったと振り返っています。
 LIFE CREATEのSPIRITに「人生に起こることはすべて、自分へのフィードバックと捉えます」がありますが、コロナというフィードバックを捉えて、考えたこと、感じたことを書いてみます。

存在意義

 LIFE CREATEはここ2、3年で事業を拡大しましたが、コロナがきっかけで一歩立ち止まり、あらゆることを見つめ直したり、今後どうしていくかを考えましたが、その過程で本質を求めるという原点に返ることができたと思ってます。
 医療やコンビニ、ドラッグストアは社会生活に必要不可欠ですが、LIFE CREATEが営むホットヨガやフィットネスのような業態は生きていくうえで、なくても必ずしも困らない。だからこそ、その存在意義がなければ生き残れないと思いました。何のためにスタジオを開いているか、何を提供しているのか、何のために日々仕事をしているか。
 LIFE CREATEは、そのサービスを通じて女性に自信を与える。人は自分を好きになることで社会のために、他人のために力になりたいという意欲をもつ。そういった輝く人が増えれば、きっと社会はよりよくなる。改めてこのような根本を見つめ直してアップデートしていくことは、今後の事業の土台になり、会社を強くしていくと思います。

人間が提供する豊かさ

 緊急事態宣言で全スタジオが休業となり、メンバーは自宅で過ごすことを余儀なくされる歯がゆい日々を送りました。仲間に会えない、お店を開けない、お客様に会えない、ただ宣言が解除するのを待ち続ける辛い日々。
 このむなしい思いに意味を見出したとすれば、LIFE CREATEのサービスはお客さまとインストラクターが一緒になって創るということ、そしてこのサービスはあったほうが何倍も心が豊かになることを実感できたことです。営業再開後、会員様が待ち望まれていた声を耳にしたり、メンバーがスタジオを開くことのありがたさを噛みしめることができたり。そのような姿を目にして、再開後会員様に足を戻していただいてますが、コロナが収束したらきっと需要は爆発すると確信しています。
 コロナを機にDXが進む中、BtoBは科学と合理で提供するので順応しやすい一方、LIFE CREATEのようなBtoCは、それだけでなく人の心理や感情といった合理では割り切れないものが入るので、そういった人らしさを損なわない知恵が必要だと思います。AIの進化で人という無形資産の価値を改めて再認識でき、それが今後の優位性になると思います。

体験の価値

 フィットネス業界では、スタジオが休業になったこともあり、オンラインのサービスが揃いました。当社でも「おうちdeフィット」というサービスをリリースしました。
 オンラインのサービスを提供したことで「リアルの体験はぜいたくなこと」と実感しました。PCやスマホを通した体験は、目と耳で感じるしかなく、その画質・音質には限界があり、そのままを代替するには何かが足りない。互いに反応は認識できるものの、感じとれないもどかしさを実感しました。
 LIFE CREATEが運営するスタジオは「レッスンを提供する」というより「レッスンを通じてありのままの自分を体現する、一歩を踏み出すきっかけをつくる」ことが価値であり、それを提供するには五感で感じられる、リアルの体験での空気や距離感、情報量が大事で、その意義を認識しました。同じように人の心を動かすような業態、例えば外食や宿泊、コンサートやライブといった人間の心を感じる業態はみんな同じで、失ってはじめてその大きさに気づき、コロナで変わることはなく、コロナ前の姿に戻るんだろうなと思います。

人とのつながり

 コロナという外圧で、オンラインやテレワークが一気に定着し、ITリテラシーが向上し便益を享受できることはいいことだなと思いました。僕自身もPCやスマホで、オンラインビデオアプリの四角い無機質な画面を通じてコミュニケーションをすることが増えました。会議や連絡といった機能的なやりとりではこれで十分かもしれません。
 しかし、物理的距離を強いられたことで、人と触れ合うという、ごく当たり前のことが貴重なことに変化しました。それを補うものとして例えばオンライン飲み会は個人的には一度体験しましたが、テレビのクイズ番組にしか思えませんでした。
 人間は誰しもが弱い・不完全な生き物で、他人とつながり、協力することで生存してきました。その土台となる信頼という関係性を築くには、どの時代でもその場の空気、五感を共有し合う空間が必要だと思います。今年Netflix韓国三部作「愛の不時着」「梨泰院クラス」「スタートアップ」が日本でこれだけ人気があったのも、共通して根底で人とのつながりがテーマで、それに共感したからのようにも思えます。今後その意味が再認識されて、つながる機会というものが大切になると思います。

ピンチはチャンス

 今、ワクチン接種が始まったとはいえ、コロナの収束はまだ不確実な状況ですが、このような時期こそ、新しいタイプの企業がチャレンジし飛躍するチャンスだと思っています。政府や行政に期待して失望するのではなく、会社や個人の意思が社会を明るくすると信じています。
 ビジョンの実現に向けて、こういった新しい変化に波長を合わせて事業計画というかたちにする、それが今の僕の役割ですが、このようにポジティブに仕事ができる機会を提供いただいたみなさんに感謝しています。ありがとうございました。
 明けない夜はない、来年の今頃はマスクが日常着でなくなることを願って。来年もよろしくお願いいたします。

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