changemaker #0 探究学習 (イントロダクション)
【いま高校生に必要な俯瞰する能力】
社会の中で生きていくためには、自分自身を理解することはもちろんのこと、家族であったり、学校の友人や先生、地域の人々、企業、行政など、関係する様々な人々を理解する必要があります。
例えば、大学受験を控えてた高校生の場合、全国の受験生の中で、自分はどの位置であるのかを理解すると共に学習すべき内容の全体を理解し、自分はどこまで学習が進んでいるのか、その中でどの部分が苦手で、苦手を克服する上で、その原因は何であるのかを知り、そして、どうすれば解決できるのか、それを自分自身で解決するのか、学校の友人や先生に協力を求めるのかなど、自分のことはもちろんのこと、学校の友人や先生なども含め、受験システムに関係する様々な人々を理解する必要があります。
これらのように、自分自身を理解すると共に関係する様々な人々も理解するなど、全体を理解するための「俯瞰する能力」が重要な能力であると考えます。
【俯瞰する能力を育むための探究学習】
このような全体を理解するための俯瞰する能力は、社会生活においても必要な能力であり、環境の変化が激しく正解のない問いを解決する必要がある現代社会においては、特に重要な能力となります。
例えば、社会生活(仕事)において、店頭で商品を販売するという場合、「どのように接客をすればお客様に喜んでもらえるのか」「リピーターになってもらうにはどのようにすれば良いのか」「遠方のお客様にどうすれば購入してもらえるのか」という現業の枠の中の範囲だけではなく、「この商品に無関心な人をターゲットにできるのか」「この商品の代替となる商品はあるのか」「そもそもこの商品は社会において必要であるのか」という現業の枠の外の範囲を捉えるなど、社会生活(仕事)においても俯瞰する能力が必要となります。
一方で、大学受験を控えた高校生において、大学受験の学習が進んでいないという場合、全体を理解するための俯瞰する能力があれば、「個人の学習の方法が悪いのか」という自分の枠の中の範囲だけではなく、「学習の環境が悪いのか」「先生の教え方が悪いのか」「学習指導要領が悪いのか」など、自分の枠の外の範囲を捉えることにより、様々な解決策を導くことができると考えます。
しかし、大学受験を控えた高校生は、短期間で解決する必要があるという制約がある中で、自分の枠の外の範囲となる受験システム全体を捉えることは困難であり、俯瞰する能力を育むことはもちろんのこと、俯瞰する能力を発揮することも困難であると考えられます。
これらのことから、探究学習は、高校生が社会とつながりを持ちつつ、短期間でも取り組むことができるなど、擬似体験による学習である(実装する場合もあります)ことから、枠の中の範囲だけではなく、枠の外の範囲も捉えることにより、全体を理解するための俯瞰する能力を育み発揮することができる機会であると考えます。
【チェンジメーカーを目指す高校生が取り組むべき探究学習】
探究学習における取り組みには複数のレイヤーがあり、学習に関心を持つレイヤー、社会とつながりを持つレイヤー、社会を変革するレイヤーがあると考えます。
学習に関心を持つレイヤーの場合、自身に関心がある生活の中にある課題をテーマとして取り組みます。
社会とつながりを持つレイヤーの場合、地域創生などに役立つ社会課題をテーマとして取り組みます。
社会を変革するレイヤーの場合、今までとは異なる枠の外の範囲から捉えた社会課題をテーマとして取り組みます。
これらのように、環境の変化が激しく正解のない問いを解決する必要がある現代社会においては、高校生が探究学習を取り組む中で、単に社会課題を解決するだけではなく、今までとは異なる枠の外の範囲から社会課題を捉えることによって、社会を変革することが重要であると考えます。
そこで、「changemaker」では、探究学習を通して、今までとは異なる枠の外の範囲から様々な事象を捉えることにより社会を変革するなど、「パラダイムシフトを起こすことができる『チェンジメーカー』を育成する」ことを目指しています。
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