changemaker #5 探究学習 (マインドセット1-無意識的思考パターン)
想定外の解決策を生み出すことにより、パラダイムシフトを起こすためには、今ま でとは異なる課題を今までとは異なる視点で捉えることによって、固定観念を顕在 化させると共に固定観念から脱却する必要があります。
そこで、顕在化している課題をそのまま捉えるのではなく、潜在化している課題、 つまりは、固定観念を捉える(顕在化させる)ためには、無意識の思考パターンである「マインドセット」が重要となります。
【マインドセットの概要】
はじめに、「マインドセット」とは、一般的に「無意識の思考パターン」と言われており、固定観念を顕在化させると共に固定観念から脱却する上で、今までとは異なる課題を今までとは異なる視点で無意識に捉えるための「マインドセット」が必要となります。
そこで、今までとは異なる課題を今までとは異なる視点で無意識に捉える上で、必要となるマインドセットとして、「飛躍的思考」「俯瞰的思考」「懐疑的思考」があります。
【飛躍的思考・俯瞰的思考・懐疑的思考】
「飛躍的思考」とは、「意外なこと」「あり得ないこと」というような 極端に振り切った想定外の非常識な事象を捉える無意識の思考パターン(概念化)のことであり、「意外なこと」「あり得ないこと」を意識することにより、手詰まりの状態となることによって、「一層のこと・・・」と意識することで、一段階上の事象を捉えることにあわせて、事象を対極的に捉えるなど、飛躍的に捉えることが重要となります。
例えば、「赤ちゃんを毎月病院へ連れて行くのは大変であり、さらに病院で長時間待たされるのは嫌である」という課題に対して、「意外なこと」「あり得ないこと」を考え抜くものの手詰まりの状態となります。
そして、手詰まりの状態になることにより、「一層のこと検診を受診しないということはできるのか」というように、一段階上の事象を捉えることにあわせて、事象を対極的に捉えることによって、極端に振り切った想定外の非常識な事象を想起することとなります。
その結果、日本では非常識である「途上国では検診を受診していない」という事象を捉えるなど、飛躍的に捉えることとなります。
「俯瞰的思考」とは、自身を中心に全方位的に事象を捉えた上で、事象を構造化することによって、全体を俯瞰的に捉える無意識の思考パターン(構造化)のことであり、構造化した常識であるコンテクスト(文脈全体)に対して、飛躍的に捉えた非常識が二項対立することにより、構造化した非常識であるコンテクストを捉えるなど、俯瞰的に捉えることが重要となります。
例えば、検診を受診する赤ちゃん、赤ちゃんの母親、検診機関、日本の保険制度、日本の健康事情などから、「日本における赤ちゃんの生存率より本当に検診を受診する必要があるのか」というように、日本において常識であるコンテクストを構造的に捉えます。
そうすると、日本において常識であるコンテクストに対して、「検診を受診しない」という飛躍的に捉えた非常識が二項対立することとなります。
その結果、「途上国では不衛生な中でも検診を受診することなく健康に育っている」というように、日本において非常識であるコンテクストを構造的に捉えるなど、俯瞰的に捉えることとなります。
「懐疑的思考」とは、今まで確信していた固定観念(事実)が本当に唯一の事実であるのかなどと問い続ける無意識の思考パターンのことであり、「本当に●●は事実であるのか」に続き、「どうして●●はそうなるのか」「どうすれば●●はできるのか」など、課題に対して懐疑的に問い続けることが重要となります。
例えば、日本において常識である「検診を受診する」に対して、「検診を受診しない」という非常識が二項対立することにより、「本当に検診を受診する必要があるのか」と事実を問うこととなります。
次に、事実を問うた結果、非常識も事実であることが判明することにより、「どうして検診を受診することなく健康に育っているのか」と原因を問うこととなります。
そして、原因を問うた結果、原因が解明し解決しようという意思が働くことにより、「どうすれば日本においても途上国と同様の環境を作ることはできるのか」と方法を問うというように、徹底的に問い続けるなど、懐疑的に捉えることとなります。
これらのことから、「飛躍的思考」「俯瞰的思考」「懐疑的思考」という「無意識の思考パターン」であるマインドセットが今までとは異なる課題を今までとは異なる視点で捉える上で、重要となります。
【まとめ】
これらのように、「飛躍的思考」「俯瞰的思考」「懐疑的思考」というマインドセットが「無意識の思考パターン」となるように習慣化させることによって、今までとは異なる課題を今までとは異なる視点で捉えることができる「チェンジメーカー」になることができると考えます。
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