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changemaker #8 探究学習 (マインドセット4-懐疑的思考)

「changemaker」では、探究学習を通して「パラダイムシフトを起こすことができる『チェンジメーカー』を育成する」ことを目指しています。

これは、VUCAという不確実性の高い社会において、環境が大きく変化しているにもかかわらず、今までと同じ課題今までと同じ視点で捉えたり、今までと同じ課題今までとは異なる視点で捉えるだけでは、想定内の解決策しか生み出すことができず、パラダイムシフトを起こすことはできないと考えています。

そこで、環境が大きく変化している中で、パラダイムシフトを起こすためには、今までとは異なる課題今までとは異なる視点で捉えることにより、想定外の解決策を生み出すことができる「チェンジメーカー」を育成する必要があると考えています。


想定外の解決策を生み出すことにより、パラダイムシフトを起こすためには、今までとは異なる課題を今までとは異なる視点で捉えることによって、固定観念を顕在化させると共に固定観念から脱却することが必要となります。

そこで、顕在化している課題をそのまま捉えるのではなく、潜在化している課題、つまりは、固定観念を捉える(顕在化する)ためには、無意識の思考パターンである「マインドセット」が重要となります。


【二項対立する事象】

固定観念から脱却するためには、「懐疑的思考」という「マインドセット」が必要であり、「懐疑的思考」とは、今まで確信していた固定観念が本当に唯一の事実であるのかなど問い続ける無意識の思考パターンとなります。

固定観念である常識と「飛躍的思考」に基づく非常識が二項対立することにより、固定観念が本当に唯一の事実であるのか問うことによって、今まで唯一の事実であると確信していた固定観念が唯一の事実ではないと捉えることができることとなります。

そして、新たな事実を捉えることにより、無意識に新たな事実がどうして事実であるのか理由を問い、その理由をどうすれば実行できるのか方法を問うなど、懐疑的に捉えることとなります。


【本質探究・原因究明・方法探索】

例えば、「赤ちゃんを毎月病院へ連れて行くのは大変であり、さらに病院で長時間待たされるのは嫌である」という課題を捉えたとします。

赤ちゃんを毎月病院へ連れて行くのは大変であり、さらに病院で長時間待たされるのは嫌である」(事象)

「一層のこと検診を受診しないというのはどうか」
途上国では検診を受診していない」(法則)
「日本では検診は受診するものである」
「日本における赤ちゃんの生存率より本当に検診を受診する必要があるのか」
「途上国では不衛生な中でも検診を受診することなく健康に育っている」
「どうして不衛生な中でも検診を受診することなく健康に育っているのか」
途上国では不衛生であることもあり免疫力が高い」(仮説)
「日本は衛生面に配慮しすぎるため免疫力が低下している」
「どうすれば日本においても途上国と同様の環境を作ることができるのか」
「衛生面のレベルを低下させることにより免疫力を高めることができる」
「予防接種的な発想を活用できるのではないのか」
「あえて菌(常在菌)を投与することにより免疫力を高めることができる」

「未病のための免疫力を高めることができる常在菌の入った薬」

飛躍的思考により捉えた「検診を受診しない」という非常識を捉えることによって、日本において「検診を受診する」という常識と「検診を受診しない」という非常識が二項対立することとなります。

そして、今まで確信していた「検診を受診する」という事実(常識)に対して、「本当に検診を受診する必要があるのか」と問うことによって、事実における本質を探究することとなります。

この時、今まで確信していた事実(常識)に対して、「そういえば、途上国では不衛生な中でも検診を受診することなく健康に育っている」というように、「検診を受診しない」を具象化するなど、新たな事実を想起することによって、「検診を受診する」という今まで確信していた固定観念から脱却することとなります。

そして、この時、無意識に原因を究明することとなり、固定観念から脱却し想起した新たな事実に対して、「どうして不衛生な中でも検診を受診することなく健康に育っているのか」と新たな事実が事実である理由を推論することによって、「途上国では不衛生であることもあり免疫力が高い」と新たな事実における理由を問うこととなります。

さらに、この時、無意識に方法を探索することとなり、推論した理由に対して、「日本は衛生面に配慮しすぎるため免疫力が低下している」と新たな事実が事実であると確信することによって、「どうすれば日本においても途上国と同様の環境を作ることができるのか」と新たな事実における課題を解決するための方法を問うこととなります。


【課題転換フェーズ・課題解決フェーズにおける固定観念からの脱却】

これらのように、今まで確信していた固定観念が本当に唯一の事実であるのか問うという「懐疑的思考」に基づき問い続けることにより、今まで確信していた事実が唯一の事実であることが判明することによって、固定観念から脱却することができることとなります。

そして、新たな事実も事実である理由を問い、その理由に対して、さらに解決方法を問うことによって、固定観念から脱却することによる新たな事実に対する解決策を導くことができることとなります。


【まとめ】

これらのように、「懐疑的思考」というマインドセットにより、課題に対して、「本当にそうであるのか」「どうしてそうなるのか」「どうすれぱできるのか」と問い続けることにより、今までとは異なる課題を今までとは異なる視点で捉えることができる「チェンジメーカー」になることができると考えます。


#1 探究学習(思考方法1-論理的思考・創造的思考)
#2 探究学習(思考方法2-創造的思考方法)
#3 探究学習(思考方法3-固定観念顕在化)
#4 探究学習(思考方法4-固定観念脱却)

#5 探究学習(マインドセット1-無意識的思考パターン)
#6 探究学習(マインドセット2-飛躍的思考)
#7 探究学習(マインドセット3-俯瞰的思考)
#8 探究学習(マインドセット4-懐疑的思考)

#9 探究学習(課題発見1-ゲイン・ベイン)
#10 探究学習(課題発見2-見える・見えない)
#11 探究学習(課題発見3-当然・当然でない)
#12 探究学習(課題発見4-利害関係者)

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