changemaker #6 探究学習 (マインドセット2-飛躍的思考)
想定外の解決策を生み出すことにより、パラダイムシフトを起こすためには、今までとは異なる課題を今までとは異なる視点で捉えることによって、固定観念を顕在化させると共に固定観念から脱却することが必要となります。
そこで、顕在化している課題をそのまま捉えるのではなく、潜在化している課題、つまりは、固定観念を捉える(顕在化させる)ためには、無意識の思考パターンである「マインドセット」が重要となります。
【意外なこと・あり得ないこと】
固定観念を顕在化させるためには、「飛躍的思考」という「マインドセット」が必要であり、「飛躍的思考」とは、「意外なこと」「あり得ないこと」というような極端に振り切った想定外の非常識な事象を捉える無意識の思考パターン(概念化)となります。
「飛躍的思考」における「意外なこと」「あり得ないこと」とは、想定外のことであり、現実的なことではないことから、「意外なこと」「ありえないこと」を考え抜くものの、具象的に捉えることができず、手詰まりの状態となります。
そして、手詰まりの状態となることにより、「一層のこと・・・」と意識することによって、一段階上の事象を捉えることにあわせて、事象を対極的に捉えることとなるなど、極端に振り切った想定外の非常識な事象を想起することとなります。
【機能レイヤー・目的レイヤー】
例えば、「赤ちゃんを毎月病院へ連れて行くのは大変であり、さらに病院で長時間待たされるのは嫌である」という課題を捉えたとします。
はじめに、「意外なこと」「あり得ないこと」という「飛躍的思考」に基づくことなく考えた場合、「病院で長時間待たされるのは仕方がない」「病院へ連れて行くのは仕方がない」という課題に対して、「病院へ行く」という同じ機能レイヤーで捉えることとなります。
そして、課題を解決しようという意思に基づき、「病院へ行く」の対極にある「病院へ行かない」を捉えることによって、「病院へ行くことなくリモートにより検診を受診する」というような、想定内の常識的な事象を捉えることとなります。
一方で、「意外なこと」「あり得ないこと」という「飛躍的思考」に基づき考え抜いた場合、「病院で長時間待たされるのは仕方がない」「病院へ連れて行くのは仕方がない」という課題に対して、はじめは「病院へ行くことなくリモートにより検診を受診する」というような、機能レイヤーで捉えた想定内の常識的な事象を捉えることとなります。
そこで、機能レイヤーにより捉えた想定内の常識的な事象である「病院へ行くことなくリモートにより検診を受診する」に対して、さらに「意外なこと」「あり得ないこと」を考え抜くことにより、「意外なこと」「あり得ないこと」は現実的なことではなく、具象的に捉えることは困難であることから、手詰まりの状態となることとなります。
ここで、手詰まりの状態から脱却するため、「一層のこと・・・」ということを意識することによって、「一段階上」の目的レイヤーを捉えることとなることにあわせて、「一層のこと・・・」の文脈の前後で事象を「対極的」に捉えることとなります。
事例では、「病院へ行くことなくリモートにより検診を受診する」に対して、「一層のこと・・・」を意識することにより、「病院へ行く」という機能レイヤーに対して、「検診を受診する」という「一段階上」の目的レイヤーで捉えることとなります。
そして、目的レイヤーである「受診するを受診する」に対して、「検診を受診しない」というように、捉えた事象を「対極的」に捉えることによって、「未病のための免疫力を高めることができる常在菌の入った薬」というような、極端に振り切った想定外の非常識な事象を捉えることができることとなります。
【課題発見フェーズにおける固定観念の顕在化・脱却】
これらのように、「意外なこと」「あり得ないこと」という「飛躍的思考」に基づき考え抜くことにより、抽象度の高いレイヤーで課題を捉えることによって、これらの課題における目的である「検診は受診する」という常識,つまりは、潜在化した固定観念を顕在化させることができることとなります。
そして、「検診は受診する」という常識(固定観念)に対して、極端に振り切った想定外の非常識な課題を捉える上で、「一層のこと・・・」ということを意識することにより、常識の対極にある非常識を捉えることによって、固定観念から脱却できることとなります。
【まとめ】
これらのように、「飛躍的思考」というマインドセットに基づき、「意外なこと」「あり得ないこと」という極端に振り切った想定外の非常識である課題を捉えることによって、今までとは異なる課題を今までとは異なる視点で捉えることができる「チェンジメーカー」になることができると考えます。
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