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歌うということ

ぼくのセカンドソロアルバムが発売になってから、もう一ヶ月が経った。
ぼくのアルバムは街中のCDショップには置いていないので、購入しようと思ったらネットからの通販で買うか、もしくはぼくのライブ会場まで足を運んでもらわなければならない。

まったくもって手に入れにくいというか、売る気あるのか?と思われても仕方がない(笑)。
かといって近頃主流のサブスクリプションなるものもやっていないので、ぼくのアルバムはCDを買っていただくしか聴く術がない。
そんなわけで、ぼくの作品はまったく時流に乗れていない。

そして今どきのサウンドでもなければ、ダンスミュージックでもないけれど、自分ではとても気に入っている。まぁ、自分で気に入ってなければやってられない(笑)。
メロディと言葉を大切にしたアルバムとでも言おうか、自分ではそんな風に思っている。

音楽の嗜好は千差万別で、ロックが好きな人もいれば、ジャズが好きな人もいれば、ダンスミュージックが好きな人もいる。演歌が好きだという人だっているだろう。

ぼくの作品をしいてジャンル分けするとしたら、どこにカテゴライズされるのだろう?
ロック?J-POP?なんとなくしっくりこない。
フォークでは無いし、ジャズでも無い。
70年代や80年代の空気感を纏った、ポックロック・ミュージックとでも言う感じだろうか。

60も半ばを過ぎて、もうすぐ古希の声も聞こえてくる頃、ぼくはなぜか猛烈に歌いたい衝動に駆られた。
すでに千葉トリオでも歌ってんじゃん!という噂もあるが(笑)。
でもバンドの一員としてボーカルを取るのと、ソロで歌うのはなぜか全く違う。
何が違うのかを説明するのはとっても難しいのだけれど、両方を体験してみてひしひしと肌で感じるのである。

しいてあげれば責任の重さとでも言えばいいのだろうか。
やはりバンドは何人かのメンバーがいて、ボーカルの分担も何分の一かになる。千葉トリオの場合は読んで字の如し三人なので、ボーカルの分担も三分の一だ。
ズカルフはインストゥルメンタルのユニットだし、このところあまり活動出来ていないMergeに至ってはRarezaという圧倒的歌唱力を誇るボーカリストがいるので、ぼくの出る幕は無い(笑)。

千葉トリオの場合、ライブでのMCも一人ではなく、三人でわちゃわちゃやっている。
これがソロになると、当たり前だが全部自分一人でやらなければならない。昨年初めてソロ活動を始めて、一人だけでライブをやった時の疲れ方は半端じゃなかった。ライブが終わってから体調を崩したりもした。

それでも歌うということは、大変だけどこのうえなく楽しい。魂が解き放たれるような感覚がする。
ぼくは自分で歌が上手いなどとは思っていない。ぼくより歌が上手い人は星の数ほどいるだろう。
これはそのままキーボードにも当てはまる。
でもぼくのように弾ける人はいないと自負している。歌の方は自負していない(笑)。

シンガー・ソングライターという言葉があるが、ぼくはどちらかというとソングライター・シンガーと言ったほうがしっくりくる。そんな言葉は無いけど。
自分の声に関しても、ブライアン・アダムスとか、ロッド・スチュワートのようなハスキーボイスになりたかった(笑)。

そんなぼくのボーカルだが、ぼくの声や歌が好きだと言ってくれる人がいる。
これからもぼくはそんな人のために歌っていきたいし、またそんな人が一人二人と、少しづつでも増えていってくれることを心から願っている。
そしてそんな人が増えて行くように、これからも気力体力の続く限り、活動して行きたいと思っている。


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