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「バルバッティン」を終えて

こちらのシリーズをやっと全て投稿できました。
もう、このお話を書いて、2年が経つんですね。

見切り発車で、「バルバッティン」という謎の存在を動かすことで、
なにかが言いたかったんだと思います。

このお話の始まりは、雪の積もった冬の日の朝、温かい部屋の、柔らかい布団の中で、わたしの姉の息子が放った一言、

「お母さんは、バルバッティンね…」

この一言には、たくさんの意味が含まれていると感じたんです。

「バルバッティン」という謎を含んだ存在でありながら、一緒の布団の中に入ることのできる一番安心できる存在。

バルバッティンは、最初は不器用で、会話もたどたどしいですが、回を追うごとに饒舌になり、キャラクターを獲得していきます。そして、自分でも、自身の役目に気づき始めるのです。

つまり、レイとバルバッティンは、互いに、相手の中に自分自身を見つけ出す探り合いをしているとも言えます。

「バルバッティン」を知ることは、己を取り巻く世界を知ること。
世界を知ることは、そこに存在する自分自身の違和感に気づくこと。

最後は、バッドエンドと取るか、ハッピーエンドと取るか。
【どうして「バルバッティン」にこだわらなければならなかったのか】
それは、タトエ編を読んだら理解していただけると思います。

至らないところもありますが、単純に会話劇を楽しんでいただければと思います。


2023/06/02

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