【終演しました】ぶたのちょきんばこ『いつかの日まで』
おかげさまで無事終演いたしました。
ぶたのちょきんばこ第3回公演『いつかの日まで』
ご来場いただきましたお客様、並びに共演者、スタッフの皆様、そして企画、作、演出をつとめあげた野依健吾さん、全ての方々にこの場を借りて御礼申し上げます。8月の頭から撮影、稽古と進み、当たり前のことながら過ぎていく時間は早いもので、気づけば本番を終えることが出来ました。
私事ながら演劇と自分との距離を考え続けながら創作にあたることになり、過去に類を見ない不安を抱えていたものの、共に作品作りに携わる方々を肌に感じられたり、作品のテーマに直に触れることことで、やわらかい心持ちで劇場にいることが出来ました。
山口さんの演じている日野君は、孤独な痛みを抱えてはいるものの、ああして気にかけてくれる人が身近にいると、人生って捨てたもんじゃないなって思えますよね。時にはいちいちうるせえなってなる時もあるんですが、本当の孤独にはならなくて済むっていうのは、とても大切なところで、適度な距離に居てくれる人がいるということは、どこか安心できるんですよね。対象への距離は千差万別であっても、想いのベクトルが集まれば、人はなんとか前を向いて歩いて行けますからね。やってみる価値ありますぜ。
「いつか届く、きっと届く」みたいなセリフの芝居をはるか昔に見たのかどうなのか、ものすごい心躍るシーンと巡り合ったことがあって、果たしてこれはいつの記憶なのだと、何度もリフレインしながら、半ばオートマチックに頭の中に響きながら、自分の「いつかの日まで」というものは一体全体どこにあるのだろうと考えていました。頭でっかちになることをなるべく回避したいので、衝動的であれ計画的であれ、何かしらを実行に移して、試してとグルグルやってきたものの、その結果として特に得られた回答はないですし、自分のキャパシティについてもげんなりするほどよくわかり、何かをすればするほど「いつか」ってのは見えなくなっていって、もしかしたらあの時だったのかとか、今現時点なのかとか、そんなようなことを考えているうちに、先々の事がぼんやりと決まって、それらのぼんやりに押しつぶされそうになったり、勇気づけられるときもあったり、「いつか」という言葉の秘めたる力にわなわなと震えておりました。
瞬間希望的響きを与えてくれるものの、その後ちゃんと「じゃあいつなの?」って現実を突きつけてくれる、良い言葉ですよね。
せばまた。
いつかお会いできることを楽しみにして。
改めて、みなさまに感謝を申し上げます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?