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【百人一首鑑賞】誰をかも知る人にせむ高砂の 松も昔の友ならなくに 藤原興風

■誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の友ならなくに 興風

(詠んで味わう)たれをかも しるひとにせむ たかさごの
まつも むかしの ともならなくに

■現代語訳

誰を友達にしたらよいものか
高砂の松も昔からの私の友人ではない

■語句解説

・誰をかも 誰がいいか
・高砂の松 現在の兵庫県高砂市の老松を指している。松は長寿の象徴。

高齢社会の今こそ、目を向けるべき和歌

現代は超高齢化社会。
今にぴったりの百人一首があります。

>誰を友とすればいいのか(もう誰もいない)

同じ時代を生きてきた友というのは
時として、自分の心の支えてなっているものですが、
それは亡くしてみないと分からないものなのでしょうね。

やるせない気持ちを高砂の老松にぶつけても
彼(老松)も昔なじみではなし。。。

1000年前の日本人も今の私たちと変わらないのですね。

「老い」=「嘆き」「暗い」はもうこりごりです

ところが、です
私個人はこの「老い」=「嘆き」「暗い」「つらい」「さみしい」このイメージが最近どうも嫌でたまりません。

みんな長生きする可能性が高い世の中なのですから、
もっと明るく行きましょう!と言いたい。

のは、まだ老境に差し掛かっていないゆえの気概なのでしょうか?
是非、「老い」をプラス思考で表現している和歌に出会いたいものです。令和という新しい時代をせっかく迎えるのですから、新しい「老い」の概念を作りましょう!



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