より良いパートナーシップのために ~依存と不満の考え方~

たとえば、恋愛では、相手に依存するのはよくないと言われることが多いです。

しかし、現実的には、良きとし生けるものは全て、多かれ少なかれ何かしらに依存して生きているわけで、それは私たち人間も同じですし、ましてや、心を許した親密な関係である人に何かを求めるのは当たり前と言ってもいいかもしれません。

そして、依存心とは、基本的には、頼ろう、すがろうとする心理であり、つまりは、その対象(恋愛で言えば彼氏、彼女、結婚で言えば配偶者)から、何かを「与えてもらおう」とする心理ですから、そこには必ず『不満』が生まれます。

基本的に、いつなんどきも相手が100%思い通りの行動をしてくれることは無いからです。

つまり、期待したことにたいして、「○○してくれなかった」という不満も、誰もが感じて当然の気持と言えます。

依存心というものは誰にでもあるものであり、それがある以上、満たされない気持ち(不満)を感じてしまうのも当たり前のことなので、実際のご相談でも、「彼に依存しちゃう自分はダメな女だなと思います。」みたいなことをおうかがいすることもありますが、私はよく、「あなたは正常な人間です。」と言ってます。笑

ただ、依存心があるから満たされない気持ちを感じるわけですが、その気持ちは苦しいので、多くの人が、できれば感じたくない気持ちだと思います。

しかし、出家して悟りでも開かないかぎり(笑)私たちの暮らす日常には不満が溢れているのも当たり前の話とも言えます。

であるならば、否応なく感じてしまうその気持ちを無理に押し込めたり、または、それを相手にぶつけて破滅的な事態を招く前に、「この気持ちとどうやって付き合っていくか」ということを考えてみてもいいのではないかと思うのです。

完全に不満が消えることは、もしかしたら無いかもしれません。

しかし、割合を考えてみるとどうでしょう。

普段の生活において、重たい不満を抱えている状態が心を占める割合が大きければ、毎日は暗く辛いものなるかもしれませんし、大切な人との関係にも悪い影響を及ぼす可能性が高まるかもしれません。

逆に、考え方を変えて、不満と上手に付き合える状態になれば、不満自体は感じるけども、その割合が少なくなるわけで、その割合が少なくなった分だけ心が軽くなり、楽しみや喜びを感じられるスペースができるかもしれません。

ネガティブな感情にも意味があり、意図があります。

しかし、望む目的は何で、そのために、その意味をどう捉えるべきかというのは、自分自身で決めるものでもあります。

この記事では、依存心や、依存心から生じる満たされない気持ちの苦しさを、前向きなパワーに変えていくためのひとつの考え方をご提供したいと思います。

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