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菌類がいなかったら生命は存在しない〜自給自足カレッジ68

「菌類が存在しなかったら、 土壌も存在しないし、
土壌が存在しなかったら、 生命も存在しない。」

カナダバンクーバーにあるブリティッシュ・コロンビア大学の森林科学部教授 (森林生態学)であるスザンヌ・シマード氏は、「素晴らしき、きのこの世界」という本の中で、このように書いています。

林床(森林の地表面)の下で行われている事は、その上で行われている事と同じように重要だと言います。
下記のきのこは、生えている木に住み着いている菌糸類のネットワークから地上に出てきた、或る意味では生殖器官という事ができ、その地下では最初の写真のような形で、森の土の中に菌糸ネットワークが張りめぐらされています。

朽ち木の上のきのこ達

上の写真には、朽ち果てた木の上にきのこが出てきていますが、このようなきのこは、膨大に張り巡らされた地下植生ネットワークの一部であり、下記の写真のように移動できない菌糸類の生殖器としての機能を果たしています。
この傘の下から、実は下の写真のように大量の胞子が放出されています。
ドイツ人の科学者グループの試算によると、世界中できのこから放出される胞子の量は毎年数千万トンにも及び、10の23乗個もの微粒子が大気中に放出されているとしています。
また、これらの胞子たちの合計表面積がアフリカ大陸の表面積に相当するとされています。

私たちは、目に見えないものしか存在していないように考えがちですが、実は、我々はこのような菌類に囲まれて生きていると言います。

生物を置いておくと、発酵したり腐ったりするのは、これらの菌類が、生命を絶たれたものをリサイクルしようと働いている結果で、お酒や酢、味噌や醤油、漬け物等が出来るのも、これら空気中に漂っている菌類のお陰だと言えます。

菌糸体

自然の森の中では何が起きているのか?
その林床の下ではどういう事が起こっているのか?
この辺りの事は、下記のように書かれています。

「1本の丸太があったとしよう。 それは、老木が枯死したか、 何らかの病気に感染して倒れたものだ。 菌類は地下からはい出て丸太全体に広がり、 分解しはじめる。 この菌類は、 菌糸体という広大な地下植生ネットワークの一部であり、菌糸体そのものは、菌糸という微小なクモの巣状の有機体の糸でできている。 1本の大きな丸太を占領する菌糸体 (数千マイルもの長さになる)は、菌類を使って酵素と有機酸を送り出し、 木材の細胞壁に含まれるリグニンという木材を強固にする物質を分解する。
腐敗の過程で、 丸太は栄養素を放出する。 その栄養素は、 菌糸体を通して分配され、 菌類をはじめとする食物網のほかの生物に利用される。 さまざまな段階を経たあとで、このネットワークは丸太の表面に現れ、 菌類の生殖器官であるキノコを形成する。

したがって、キノコとはまさに「氷山の一角」であり、キノコの下の地中には菌糸体の広大なネットワークが隠れているのである。 なお、キノコをつくる菌類は全体の1割程度にすぎない。 あなたがキノコを狩るとき、地中に隠れて広がる菌糸体の広大なネットワークの上に立っているのだ。 このネットワークは生命の基盤であり、陸上のあらゆる生命を養う土壌をつくり出す。 菌類が存在しなかったら、 土壌も存在しないし土壌が存在しなかったら、 生命も存在しない。」

どうでしょうか❓
我々の足元では、見えないけれども壮大なネットワークが形成されているようです。
生態系ピラミッドの1番の基礎を形作っているのが、菌類です。
それ無くしては植物は育たないし、人間も存在し得ない。
(抗菌」や「殺菌」をするという事は、自らの土台を無くしにかかっているという事にならないでしょうか。

アトピー、花粉症、リウマチ、糖尿病、に代表される自己免疫疾患については、原因不明とされていますが、本来共生関係にある細菌類まで殺すような事をしているのが原因のように思えて仕方ありません。

今、日本で売られているほとんどの野菜や果物には農薬や殺菌剤が使われています。

是非、自給自足カレッジで無肥料無農薬で野菜やお米を作る事を学んで、生態系ピラミッドを支えてくれている菌糸類との共生関係を取り戻しましょう。

是非一度、VISON農園の無料体験に来てみてください。

5月にも、本格的に自給自足が学べる講座が、毎月第一第三週の週末(土曜日曜)に開催されています。

5月以降は、5月6日(土)・7日(日)・20日(土)・21日(日)
6月・・・ 3日(土)・4日(日)・17日(土)・18日(日)
7月・・・ 1日(土)・2日(日)・15日(土)・16日(日)

今まで経験した事のない新たな経験や発見があるものと思います。

下記は、自給自足カレッジの紹介ビデオです。
見ていると気持ちが何となく落ち着いてくる気がします。

YouTube動画(3分)
https://youtu.be/IQPWF9KBu00

体験会等について詳しくは、下記のホームページをご覧ください。

https://self-sufficient-life.jp

自給自足カレッジ
小柴正浩

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