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35話-世界王者タンキーニョ

1月27日は私の誕生日であると同時に、その年は世界王者と戦った年になった。

タンキーニョというニックネームはポルトガル語で”戦車くん”と言うニックネームらしく、小さい体に低いベースで物凄いプレッシャーだから名付けられた名前らしく、パスガードとラッソースイープが武器の世界王者だった。

実際目の前にした時もそんなに大きくは見えるわけでもなく、これが世界王者?と思ったが戦ってみたら全てが吹っ飛ばされた。


引き込もうとしたところにテイクダウンを合わされ2点。

ハーフガードを取って仕切りなおそうとしたが、

組手が速くどんどん作り返される

ディープハーフまで入るが跨がれてリバースハーフになる。

私はラペラを引き出しスイープを狙ったがことごとく切られる。

物凄い荒さと正確さが入り混じったものを感じさせられた。

またリバースからタンキーニョが戻って来て

ハーフになったところを強烈なニースライスで体が伸びる。

顎が潰れると思い必死に抵抗。

パス際に立ち上がって逃げることに成功。

やばい圧力を感じまた私が引き込むと

飛び込みのニースライスパスで攻め込まれる。

私も膝を残し寸前のところまで耐えていたが

段々力が失われていきパスを許す。

タンキーニョは全く力が落ちることなく

私の前回の力を受けながらも自分も全開で攻めてくる。

さらに驚くべきはその力が全く弱まわず緩急がない。

私はなんだこの力?と思いながら必死に抵抗した。

しかしタンキーニョはサイドからガッチリ十字固めの体勢へ。

受けれると思い起き上がったが物凄い力で腕を伸ばされてタップ

世界の力を知った。

ニースライスで顎が潰されそうになった時は本当に殺されるかと思った。

タンキーニョは組手争いの最中握った手が力んで震えていた。

だから私はこいつはすぐバテると思った。

しかしその力は私の腕を極めるまで変わらず続いた。

本当になんなんだ!?と思った。

しかし私は本当に世界の舞台で世界で、一番強い奴らの実力を知れて良かったと思った。

負けた私はしばらく呆然としたがそのあとに続いた日本最強の中村大輔さんもコブリンヤに負けて、世界は本当に広いと体感した。

我々はまだまだ井の中の蛙であることを知った。

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