見出し画像

私という父親のロールモデル Part2

次女の時、初めて育休を取得

2018年3月、次女が誕生する。その時に、初めて育休を取得する。
期間は、生後3週間。
取得までには、職場の上司に事前に3か月前くらいから相談をして、計画的に準備を進めてきた。
その時の私の感情としては、「聞きにくいなぁ、やはり相談するのやめようかな」、「反対されたらどうしよう」といったネガティブな感情であった。そもそも、反対することはできないし、相談しやすい環境があるべきだが、なんせ、この時、私の周りに育休を取った人もいないので、相談する人やアドバイスをくれる人もいなかった。当然だが、自分で調べて、上司に取得に向けたプレゼンするしかなかった。

まず、妻に育休の相談をした。
最初は、断られた!
これがかなりきつかった。まさか、断られるとは・・・
この時、取る理由を聞かれたが、いろんな育児本やネットで調べて、父親の育休のメリットを話した。ただ、私自身は、自分で話しておきながらしっくりきていなかった。
なぜかというと、まず、一番の理由は・・・

「育休を取ってみたかった!」

興味本位である!
私の周りに育休を取った人がいない!見本がいない。本やネットは、文字で書いてあるが、生の良さが伝わってこない。
正直、この時の私は、「なんで取得するの?」と他人に聞かれたら、「取りたいから」としか言葉が見つからなかった。今では、それで十分な理由だと私は思う。取ってみてわかることがある。おかげで、今は理由を自分の言葉で伝えることができる。

次に上司だ。
恐る恐る相談した!断られたら、戦う覚悟もできていた!
しかし、上司は快く受け入れてくれた。私はこの時、物凄く安堵したのを覚えている。
上司は、すぐに、職場の本部に掛け合ってくれて、取得することができた。
取得に必要な書類も1枚の申請書だけで、最初は驚いた!
何もかもが初めて尽くし!本当に、この時の上司には感謝である。
ただ、この時、私の中で、一つの疑問を抱いた。

「私が上司に抱いたネガティブな感情は、なぜ起こったのか?」

おそらく、日本古来の男性像という無意識的な先入観や、メディアの影響ではないかと思った。男性の育休を取らない理由の1つに、「職場に迷惑をかけるから」といった場の空気を読む日本人らしい理由が挙げられる。私が抱いたネガティブな感情の原因はここにあると感じた。
そして、周りに一人でも育休取得の経験者がいるのといないのとでは大きく違うように思える。実際にスウェーデンの研究でも、職場に一人でも育休取得者がいると、他の職員の取得率が高いというデータがあるようだ。

おかげさまで、初めての育休を取ることができた。
取ってみて、いろんなことが見えてきた。まず、産後の妻の心がとても安定した。妻もそれには驚いていて、「育休で旦那が家にいたら喧嘩ばかりするのはないか」と心配していたようだ。
育休中にやったことは、食事の準備や買い物、洗濯・掃除、ミルクを作って飲ませたり、おむつを替えたり、寝かしつけや夜中の泣いたときの対応、長女の面倒と、おっぱいをあげること以外は全部やった。(と思う・・・)
長女のときには気づかなかった、次女のこの時期の表情の変化や小さな成長を感じ取ることができた。これは、この時にしか味わえない体験だ。これを味わっているのと味わっていないのとでは違う。
私自身の心にも余裕ができた。

長女と一緒に作ったパン

娘を抱きながら思ったことがある。
「今、ここで私が娘を抱けているのは、私の育休のために、多くの人の理解や思いやりがあって成り立っている。だから、今、ここで私が娘を抱いているが、この温もりには、私だけの温もりだけではなく、多くの人の愛が詰まっている」と感じることができた。
さらに、「仕事復帰したら、この経験を仕事に生かそう」
そう素直に思えた。
この気づきは、育休を取らないと分からないことだ。
二度と見れない子どものちょっとした成長に気づくだけでも父親としての自覚が芽生えるし、妻の心が安定することで子どもにもいい影響を与えることができる。
さらに、自分自身の生き方やあり方を考える時間にもなった。
初めて取得した育休は、私だけでなく家族にとって、とても有意義のある時間となった。

育休中、長女とバスで日帰りぶらり旅

Tack! Part3へ続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?