見出し画像

「マインドストーム」を無理矢理7つの習慣とレゴ®シリアスプレイ®に結びつけて読む<その5>

こんにちは。ゴールデンウィークで首位を奪還するというのは心身ともに気持ちの良いものです。でも優勝とか余計なことを考えず、今やれることをおこなうのが最善だろうなとも思います。


イップス。

今クールのドラマ。面白いなと思うのが「イップス」です。イップスとは主にスポーツの動作に支障をきたし、突如自分の思い通りのプレー(動き)ができなくなる症状のこと(Wikipediaより)です。脳の構造変化の問題でもあり、動作不安が先にあり、心の問題はその後に起こると書かれていますね。

このイップスを見ているとき、ふと「マインドストーム」にも似たような話があったなと思いページを開いてみました。そうそう、こんな逸話でした。

むかではすこぶる幸せだった
ひきがえるが、からかい半分に
どっちの足から先に出るんだい? と
聞くまでは
これですっかり頭が混乱して
ペースを失い 溝に落ち込み
どうやったら走れるだろうか、と
考え込んでしまった

シーモア・パパート「マインドストーム」
第4章 コンピューターの言語と人間の言語 P111より

シーモアは続けて「自分自身について考えるなどということはやめた方がいいのだろうか。事実、我々の合理主義の文化では、思考が行動を妨げる」と書かれています。これは一体どういうことか。ものすごく悩んでしまいましたが、以前紹介したこの動画を見て言いたいことをなんだか理解しました。

実際やってみる。

これは今から遡ること6年前にレゴ®シリアスプレイ®の認定ファシリテータートレーニングの際に一番最初に学んだ動画です。口で言語でいくら言ったとしても身体は理解できていないってこと。まさにシーモアの言う「言葉で表現できる事柄の限界を押し広げる方法」が大事であるのだ、なんです。

それがレゴ®シリアスプレイ®メソッドだと確信しています。例えば近未来の社会はどうなっているのかを机上で学んだところで表出されるのはその机上の範疇を超えないレベル。なぜなら「実際」やっていないから。レゴ®シリアスプレイ®は近未来の社会を「実際」に作り「実際」に出来事を起こす。

近未来の社会を「実際」に作って「実際」に出来事を起こす

モヤモヤを三次元で。

イップスはまったく関係しなくなってきています(笑)が、純粋な自分自身の考えと他者から与えられた言語によって脳内にモヤモヤが生まれ、言葉による表現が難しいというケースは企業などでもたびたびケースとしてはあります。会議での発言量やブレインストーミングでの意見の出なさなどなど。

もちろんすべての場面においてすべてがあてはまることはありませんが、このモヤモヤを三次元での表出を「実際やってみる」ことで、前述の自転車の操作のような気づきが得られる場合もなくはないです。レゴ®シリアスプレイ®メソッドはそんな「動機」のきっかけにもなる可能性がありますね。

レゴモデルを介した発話の有効性 。
聞間 理氏「レゴで作ったモデルは、脳内イメージと言葉の間に存在する」を元に筆者作成。

三度つくられる。

ただしこれは脳内にあるモヤモヤを言語化することであって、いわゆる第一の創造(知的創造)と第二の創造(物的創造)の中間地点なのではないでしょうか。それはまさに7つの習慣で言うところの、

人間だけに授けられている自覚、想像、良心という能力を働かせれば、第一の想像を自分で行い、自分の人生の脚本を自分で書くことができる。言い換えれば、第1の習慣が言っているのは「あなたは創造主である」であり、第2の習慣は「第一の創造をする」習慣なのである。

スティーブン・R・コヴィー「7つの習慣 人格主義の回復」
「第2の習慣:終わりを思い描くことから始める」描くか委ねるか より引用

なのだと思います。個人的にはこの「すべてのものは二度つくられる」というスティーブン・R・コヴィー博士の言葉のその先に驚きや意味付けによって得られる「第三の創造(自己超越的創造)」が起こるのではないかと思っています。レゴ®シリアスプレイ®だからこそ飛び越えられるわけなのです。

最後に。

マインドストームは子供のための書籍、と思うなかれ。大人が忘れてしまったなにかが存分に溢れています。この先いつまで続くのかわかりませんが、まだ1/3強のページ数なので、しばらくお付き合いくださいませ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?