手水の話

しばらくご無沙汰してしまいました。
さて以前大麻の話でお話ししました「祓」について。神主さんにお祓いをしてもらわなくても、自分で身を清められる方法に、手水があります。

寺社仏閣の境内には大抵手水舎があり、手を清めることができます。神様という大変畏れ多い存在の前に出るわけですから、本来は水を浴びて体を清め、服装を正し、心を平静に保ち…とするべきなのですが、なかなかいつでも全てできるものではありません。そこで、誰でも簡易的に身を清めることができる手段として、手水を使います。

手水の作法についてはご存知の方も多いでしょうが、右手に柄杓を持ち左手を清め、柄杓を左に持ち替えて右手を清め、また柄杓を持ち替えて左手に水を溜め口をすすぎ、口に触れたので再度左手を清め、最後に柄杓を立てて柄を清める。文字で書くと長いですが、ものの10秒程度の出来事です。

どうやら、正式な作法の決まりには最後の柄を清めるというのは入っていないようです。次に使う人のためにきれいにしておこう、というマナーが広がった結果のようですね。それ自体は心がけとして良いことだと思います。

手水舎の周りは混んでいることが多いですし、社殿を前にして気持ちは逸りますが、大切な祓の行事として是非手を清める習慣をつけてみてください。

#神社 #神道

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