大麻の話

ピエール某氏の…ではなく、神社の話です。大麻と書いて「おおぬさ」と読みます。お祓いしてもらう時にシャッ!シャッ!とやる、紙のふさふさのあれです。

お祓いは文字通り体についた悪いものを祓う(払う)ことで、例えば服についたゴミを手でぱっぱっと払う、考え方の根源はそれと同じだと思います。

ただ、大麻とは面白いもので、あれ実は払い飛ばしてるのではないんですね。紙のふさふさでシャッシャッとやることで、悪いものを吸い取っているのです。はたきか掃除機かで言うと掃除機に近い、身近な例だとクイックルワイパーのハンディタイプのイメージが分かりやすいかもしれません。埃を飛ばさず絡め取る。そして、埃が溜まるとだんだん吸着力が落ちるので、外して取り替える。

不思議なもので、長らく紙を取り替えずに大麻を使っていると、信じられないくらい紙が劣化します。それはもう自然に置いておいて進む劣化とは明らかにスピードが違います。それを見て、本当に吸い取っているんだな〜と思うとともに、定期的に紙を取り替えないといけない、という自覚も芽生えたのでした。(私の下積み時代は月に一回取り替えていました。)

お祓いを受ける場所を「祓戸(はらえど、祓殿とも)」と呼びます。神様の前に出るに当たって身を清める場所なので、お参りをする場所とは離れたところにあります。面接の前やお客さんを訪ねる前に駅のトイレなんかで身だしなみを整えるのと同じですね。事前に失礼のないように綺麗にしておきましょう、というマナーのようなものです。

お参りする場所と離れたところにあって大抵は無人ですので、熱心な方にはご自身で大麻を執ってお祓いをしている方も見受けられます。ただあの大麻、神事に用いる「神具」ですので、神職以外の方は使わないのが原則です。

さてでは自分1人の時にどうやって身を清めればいいのかと言うと、そのために「手水」があるのです。

手水のお作法についてはまた別の機会にお話しします。

#神社 #神道

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