25歳から10年経って思うこと
20歳で中学バスケ部のコーチを始めてから、自分の無知さを痛感することがたくさんあった。
正直、
「自分がコーチをしたら、チームは強くなる」
そんな根拠のない自信があった。
しかし、現実はそんなに甘いものではなく、コーチとして初めて臨んだ公式戦はハーフコートまでボールが超えることさえ時間がかかった。
「このままじゃまずい」
どうにかしないと行けないと思い、本を読み始めた。指導書はもちろん、指導者の考え方、マネジメント、メンタル、フィジカルなど。
それは多岐に渡った。
自分が指導してるチームが弱いなんて信じられない。
そんなしょうもないプライドが邪魔をして、誰かのところに学びに行くという選択肢を持てなかった。
自分のコーチングは間違ってない。
コーチもしたことないのに、よくそんな気持ちでいたな、と今は当時の自分にびっくりするぐらいだ。
ただ、そんなプライドのお陰で本を読むようになって、色んな学びと言葉との出会いがあった。
22歳、大学を卒業してすぐ後に、コーチをするきっかけをくれた恩師が他界した。
いつも色んな話を聞かせてもらい、聞いてくれた唯一の人だった。
そこからはより一層本を読んだ。
理由はそれしかできなかったから。
22歳か23歳だったか……
ある本である言葉に出会った。
『人間は一生のうちに逢うべき人には必ず逢える。しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎない時に。』
日本の教育者森信三の言葉
今までにないぐらい、すーっと自分の心に入ってきたその言葉は間違いなく今の僕を作り上げた要素の一つになっている。
この言葉と出会って干支が一回りぐらいして、たまに自分も誰かにとって、出逢うことで影響を与えられていることがあったのかもしれないと感じることが増えた。
宮本さんと出逢えてよかったです
と言ってもらえることが増えた。
そしてそれは何よりも喜びを感じる。
ただ思うことは、出逢いは一方向ではないからこそ、僕と出逢えてよかったと思ってくれる以上に、僕も君と出逢えてよかったと感じているということ。
25歳の時はこの出逢いは自分にとって意味がある!
と思っていたけれど、実は年上だろうと異性だろうと、相手にとっても出逢えたことで得られることがあるということを知っておいてほしいなと思った8月の夜
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