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いつもと違う夏、育休の夏。

もう8月が終わる。私の夏も、いつもとは大きく違う夏になった。家族が1人増えたからだ。

5月末に子供が産まれた。少しずつ暑さが増してきた6月以降、私は、ほぼ毎日ずーっと家にいる。育児休業を取って、妻との2人体制で我が家にやってきた息子との日々を過ごしている。

思えば、6月は、不慣れな育児と向き合うべく、とにかく夫婦ともども一生懸命だった。昼も夜も慣れない子供の世話。寝不足のまま過ごし、あっという間に1か月が終わった。
7月になると、ほぼ毎日雨が降った。今年に限ってか、梅雨がやたらと長かった。それこそずーっと家にいた。生後1か月を過ぎて、息子にお外の世界デビューさせようと思っていたが、雨の中ベビーカーを押してのお散歩はどうしてもやろうと思えなかった。
8月になって、ようやく気持ちの余裕も出てきた。しかし、猛暑。もはや酷暑というほど暑い。半月近く猛暑日が続いた。暑くて親ですらバテているのに、赤子を連れて散歩をする勇気がなかった。

もう少し前まで振り返れば、妻の妊娠後期は、コロナ禍の緊急事態宣言でろくに外出もできなかった。子を授かって、夫婦2人だけで過ごせる最後の大切な時間は、コロナのために、とにかく自粛を心がけた。
妊婦の体調を心配する報道とか、妊婦にマスク配るとかで、世間の目も妊婦はリスクあるから大人しく過ごしているものだろう、無邪気に外出なんてもってのほか、というような雰囲気を感じてしまっていた。

2人でどうしても、と思っていた外食やお出かけのいくつかは一応実現できた。でも、やりたかったことを大半は見送った。妻も産前休暇のうちにしたかったことの多くは諦めざるをえなかったね、と話していた。心残りはある。

時を戻そう。(書きたかっただけ)

8月に入ってからは、平日昼間の人出の少ない時間を狙って、少しずつ外出するようにしてきた。息子を連れてのお出かけの練習も兼ねて。世間はコロナ禍、観光地は悲しいかな比較的空いている。産前のお出かけ自粛の分までできれば取り返したい、と思って過ごした。

気付けば8月が終わる。私の育児休業は4か月。あと1か月で職場復帰。残る1か月で、妻と何して過ごそうか。息子とどのような時間を過ごそうか。

この残されたあと1か月の育児休業。家族と思う存分過ごせる時間が、もうあと少しで終わる。なんだかいつもと違う夏休みのような1か月になりそうだ。この後、来春(希望)に息子が保育園に入所するまでのしばらくの間、昼間のワンオペ育児へと臨む妻。そんな妻と私の心の栄養補給を兼ねて、できるだけ外の空気を吸って、英気を養うべく、息子を連れて出来るだけお出かけするような日々を過ごしたい。

いつもの夏なら、当たり前のように日々仕事に行くという過ごし方だった。
いつもの夏なら、夕方に就業時間が終わったとたんに、冷房が弱に切り替わり、蒸し風呂に変貌する暑い職場に耐えながら残業する、でも耐えきれず仕事切り上げて諦めて帰る、という過ごし方だった。

今年は、いつもの夏とは違う夏を過ごした。これは自分で選んだ未来。
それにしては、思いがけずコロナ禍での夏、スパイス強めの夏だった。もうすぐで終わり。
夕方の風がどこか秋っぽい雰囲気を漂わせ始めている気がする。あっという間だった。

私自身、今が不安で苦しいということは無い。むしろ不安だった春先に残してきた思いを、この8月に取り返してきた。9月からも色々先行きの分からない未来はたくさんあるけど、やり残したことを取り返す日々を過ごしたいと思う。

皆さんの夏はいかがでしたか。

noteの #8月31日の夜に という企画に乗ろうと思って、エッセイ調で振り返ってみましたが、企画の趣旨とはだいぶずれてしまった気がします。

読んでいただきありがとうございました。


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