見出し画像

地方と都会の分断を助長する、上から目線について

先日、大阪の中小企業経営者がディスカッションするワークショップを見てきた。
壇上に上がった男性経営者が、やたら東京への対抗心を燃やしていて、さすが大阪だなと感嘆した。
もしかしたら、大阪の聴取を発奮させるためにやっていたのかも知れないが、東京出身の自分は複雑な気持ちになった。
そして少なからず、このエネルギー、オール日本で海外と戦う方向へ向けることはできないものか、と思った。

では、なぜ彼はこんなに対抗心を燃やしていたのだろうか。
それはお互いをライバルと認めて常に切磋琢磨していたから、なんかではなく、おそらく過去に嫌な思い出があったからだろうと思った。

それが、特定の個人や企業に向かわず、一つの都市に向かうところに、この問題の根深さがあると思う。

そう思っていた矢先、下のようなTwitterの投稿を発見した。
(この投稿者は壇上に上がった人ではないです)

恐らく、これなんだろうと思う。
東京(この場合は大阪や他の都市部も含むと思うが)の人が、地方の人と触れると、わざわざそこに来てやって、何かしてあげている感が言葉にしなくても出るからなんだろう。

思い返すと、自分も東京から京都に、出張ベースでかなりの頻度で通って、仕事をしていた時、京都の料理屋の若主人たちにたくさんお叱りを受け、たくさん勉強させてもらった。京都に対しての姿勢や前知識など。

そして、京都に居を移してからも↓のような葛藤があったのは事実だ。

自ら飛び込んで、数年過ごし少しわかるようになって、初めて少し心を開いてもらえたと思う。

そんななか、大好きなNewsPicksで新たなサービスが始まった。

NewsPicks Re:gionというものだ。

おそらくこのサービスを始めたきっかけは、会員やユーザーの伸びが首都圏では鈍化するとともに、地方が伸び切らなくなったからだと想定される。多くのWebサービスが抱える課題だ。

だからそれぞれの地域にPickerを立てて、その声を拾っていくものだと理解した。

そもそもNewsPicksが地方を語る上で、現地に根差してないことがどうなのか、地域には地域のそれぞれ現状がある中で果たして機能するか、という疑問はある。本来なら自ら各地域に入り込んでその現状を知り、サービスにフィードバックするという仕組みが必要なのは言うまでもない。

もしかしたら、NewsPicksはプラットフォームだから今のままでいい、という意見もあるかも知れない。だとしたら、少なくともPickerはいまのような構成ではなく、全員地域に根差した人が担うべきなのではないかと思う。


過去に東京から地方に向けたサービスに関わってきたり、東京から地域に住まいを移した経験があるからこそ、「都会の上から目線は地方との分断を助長するだけである」と肝に銘じておいて欲しい、伝えたくなる。

※本記事は特定のPickerを批判するものではなく、大好きなNewsPicksが都会と地方を分断することなく、きちんと機能して、地域社会でも役割を担ってもらえることを願ってのものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?