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「調整文化の価値観」と「挑戦文化の価値観」はどう違うのか

挑戦文化の価値観で生きる

私たちは、自分らしさを活かした生き方、自己実現が伴うような生き方ができるのか。それとも組織の中で与えられた役割をただひたすらこなすことを自分の人生とするのか。

同じようにキチンとまじめに毎日を生きているようでいて、この二つの生き方には決定的な違いがあります。                                                                    この違いを言葉でわかりやすく説明するのは必ずしも簡単ではありませんが、やってみたいと思います。

組織の中で働く人間には、一人ひとりに与えられた役割があります。
しっかりとした組織であればあるほど、その役割はそれなりにはっきりしているものです。そして、その役割を個々のメンバーが果たすことで組織はうまく回ります。

もちろん、そうした与えられた役割を果たすだけで、自分の人生におもしろさや働きがいを感じられる人はいます。その人の所属している組織が、世の中で名前の通った立派な組織であるほどそうした傾向は強いようです。

しかし、そうでない人もいます。「自分というもの」を持っている人、持ちたいと思っている人であれば、最初のうちは与えられた役割を果たすだけでよくても、次第にもっと何かおもしろい何かをやりたい、と思い始めるものです。

こうした人の多くは、自分の自由な時間、つまり休みの日や勤務時間外にやりたいことをしていくことで、なんとか気持ちを紛らわせようとします。
ただ、このような生き方の問題点は、自分の人生の大半を占めている、会社の中での時間が、必ずしもいきいきとはしていない、ということです。

ではどうすればいいのか。
組織の中にいる限り、それぞれが自分の役割を果たしていくことは必要です。問題はその役割が、自分が求めたものというより、与えられたものになってしまっていることにあります。

役割というものは組織の設計に合わせて割り振られているものです。しかも、この設計は、設計時に置かれた環境を前提になされており、時の経過とともにその環境も変わっています。時を経た今、設計し直すと、果たすべき役割は変わっているかもしれないのです。

とは言っても、いつも組織全体の設計を見直し続けることが可能なわけではありません。ただ、組織の方向性自体は、環境の変化の中で見直されていきます。そうなると、新たな方向性に基づいて、自らの役割を再定義することが必要になります。

つまり、「今、自分に課されているミッションとは何なのだろう」とつねに問い直し、再定義する、ということが必要なのです。
そうすれば、与えられた役割ではなく、自らが決めた役割に基づいて組織の中で役割を果たしていくことが可能になるからです。

与えられた役割をひたすらこなす「調整文化の価値観」に対し、自らミッションを再定義し、自ら役割を果たしていこう、という生き方が、これからの私たちに必要な「挑戦文化の価値観」に基づく生き方だということです。

もちろん、「自らの役割を再定義する」ということは簡単なことではありません。意味とか価値、目的を考えていく力が必要です。
つまり、「挑戦文化の価値観で生きる」ということは、「考える力」を身につけていくことにほかならないのです。

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