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週休3日制を導入してみた。〜第3回 事前準備編〜

はじめに

商標登録サービス「 Toreru 」の代表の宮崎です。
「週休3日制を導入してみた。」6回シリーズの第3回目です。

前回では週休3日制の検討事項・懸念事項をお伝えしました。
週休3日制を導入する上では、売上、顧客対応、有給休暇など様々な影響がありました。
今回は週休3日制を導入する前の事前準備についてお伝えします。

週休3日制を導入する前の事前準備

検討事項や懸念事項を洗い出した後は、週休3日制を導入するまでの事前準備を行いました。
社内周知から導入までは4ヶ月間の準備期間を持ちました。

【事前準備1】社内周知

まずは、全社ミーティングの時に、週休3日制を導入すると社内に周知しました。従業員は驚いていた人も多かったように思います。
下記は、そのときのスライドの一部の抜粋です。

社内周知用のスライドから一部抜粋

【事前準備2】導入前従業員アンケート

次に従業員の気持ちやニーズを把握するために従業員アンケートをしました。

質問:週休3日制を希望しますか?
回答:希望しない 少し希望しない 少し希望する 希望する(4段階)
結果

おおむね希望するが多い結果になりました。

質問:毎週金曜日がお休みになったらなにします?「ごろごろします」とかでも構いませんので、今のところの正直なお気持ちをお聞かせください。
回答

  • スキルアップの時間にあてる。読書量も多くし、業務と直接関係のない分野の知識も習得したい。旅行もしたい。育児・家事にもっと時間を割く

  • 家事と勉強(通信教育など)に充てたい、平日に行けない自分の通院などに充てたい。ゴロゴロしたい(本音)です。

  • いろんな意味での「パワーアップの日」にしたいです!比較的空いている平日に色々な活動をしてみたい。但し、仕事が嫌いではないので、仕事も組み入れつつ。ちょっと事務所に顔出す→ジムに行く→フタコランチ→読書→スポーツや映画観戦、セミナー出席などなど

  • 今あまり取れていない読書の時間と、週末にしかできていないランニング&筋トレに充てたいです。

  • 仕事上で必要な知識の勉強や読書、あとは趣味の時間を設けたり運動不足解消にジムなどを検討していますが、おそらくめっちゃ寝ます。

「家でゆっくりする」「勉強」「家事」「趣味」など多い印象でした。時間があればやれることはたくさんありそうですね!

質問:週休3日制の導入について、なにか不安なことはありますか?
回答

  • お客様からのクレーム対応に遅れが生じ、CXの低下

  • 売り上げがやはり心配です。従業員側は休みが増えて嬉しいですが。。。そのために、従業員側も何らかの事務所に対しての貢献はすべきであると思います。例えば、執筆活動や情報発信を手伝う、持ち回りで顧客対応(電話)当番を務めるなど。

  • 【お客様】世間は週休3日の免疫がないため、Toreruサービスを遅いサービスと感じてしまうかも。【個人】①暇になりすぎるかもしれない。②社会全体として浸透しないとこの休みを有効利用できないかもしれない。・例えば習い事をする場合も土日以外は良い講座がなさそう。・習い事も専業主婦主夫ばっかり、年配者ばっかりで同じ境遇の人がいなさそう。

  • 結局終わらなくて、遅くまで残業をしてしまう方が出たらよくないなと思います。特定の個人に業務が集中しすぎないよう、これまで以上に、グループ等で状況をシェアし合いながら協力していく必要があるように感じます。

  • 家事分担が相応に増えそう。

「売上」「CX(顧客体験)の低下」「残業が増える」が不安なことで多い印象です。その他にも「暇になりすぎるかもしれない」という意見はハッとしました。週休3日制になると余暇の時間をどう使うかが問題になってきますね。

質問:勤務日が5日→4日に減ることで、自分の業務でどこかに問題は生じますか?
回答

自分の業務に問題が生じるかは分からない人が多いです。実際に始まってみないと中々自分の影響を把握するのは難しいと思います。

【事前準備3】オペレーションの改善

アンケートを取った後に、オペレーションの改善に取り掛かりました。改善の期間は4ヶ月程しかないないので、できることは限られています。自動化の他に、主にやめても問題ない作業はないかを考えていきました。

(1) 会議
オペレーションの改善としては、まずは会議の削減をしました。会議時間は複数人の時間を取っているので少しでも減らすことが大幅な時間短縮になります。下記の対応をしました。

  • 会議の参加人数を厳選する

  • 会議の時間を半分にする(例:1時間の会議→30分の会議にする等)

  • 会議自体をなくしてチャットなどで対応する

  • 会議の開催頻度を減らす(毎週→2週間に1回)

それにより、会議の時間を減らすことができました。また、会議時間を1時間から30分にしたものの毎回時間が足りなくなるものもありました。その場合は、また30分から1時間に戻すなどオペレーションに支障がないようにしました。

(2) 作業自動化
その他にも、作業の自動化を着々と進めました。

  • プログラミングによる自動化

  • ノーコードツールによる自動化

  • GASなどローコードツールによる自動化

(3) 作業をやめる
また、作業自体をやめることもしました。

  • 顧客にとってメリットが薄い書類送付をやめる

  • 念のためにやっていた確認作業をやめる

(4)その他

  • 開発の優先順位を社内に情報共有する

  • 木曜日に発生した対応は、原則、木曜日中に初動対応する。理由なく、翌月曜日に持ち越さないように心掛ける。

細かすぎて書ききれないですが、数十項目の作業を検討して、効率化して行きました。

【事前準備4】金曜日に会議を入れない

週休3日制を導入する時には金曜日休みと決定したので、事前に金曜日に会議を入れないようにしました。これにより、徐々に金曜日に会議を入れないことに慣れていき、会議の移動や縮小を進めました。
この事前準備はとても良かったと感じます。いきなり、金曜日休みに突入すると会議はどうすれば良いかと混乱が生じそうでした。

【事前準備5】週休3日制を顧客に周知する

週休3日制の導入の1ヶ月前に、ホームページやメールで週休3日制になることを顧客にしました。
その際、導入の趣旨も丁寧に説明するように心掛けました。

ホームページに掲載したお知らせ

また、プレスリリースでも周知しました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000035800.html

いよいよ導入!

顧客にも事前に周知して、2022年10月に週休3日制をいよいよ導入しました。
考えられる範囲では事前検討や、準備はしっかりやってきたつもりでしたが、
「ちゃんとオペレーションは回るのかな?」
「顧客の心情は大丈夫かな?」
「売上は大丈夫かな?」
と不安なことは多かったです・・・

まとめ

次回は、いよいよ週休3日制の結果についてお伝えします!

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