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週休3日制を導入してみた。〜第1回 導入理由編〜

はじめに

はじめまして、商標登録サービス「 Toreru 」の代表の宮崎です。
この記事では、 Toreru が「週休3日制」を実現するために行った試行錯誤の過程をみなさまに共有することを目的にしています。全部で6回シリーズになります。
ぜひ、ご参考にしていただければ嬉しいです。
正直、週休3日制を始める前までは、会社の代表として週休3日制は不安が9割で、楽しみが1割でした。
週休3日制は、ビジネスが壊れてしまうリスクが結構あると思っていたため、常に「大丈夫かな〜・・・」という思いで進めました。
しかし、結果は大成功
従業員数がそのままでも、売上は半年で約1.5倍に増え顧客満足度も大きな変化はありませんでした

週休3日制とは?

週休3日制には大きく3つのパターンがあります。

週休3日制のパターン
  1. 給与を減らす

  2. 1日あたりの勤務時間を増やす

  3. 給与維持して、勤務時間減らす

日本の企業は1.2が多く、欧米の企業では3が多い印象です。

Toreru の週休3日制は?

Toreru が選択したパターン

Toreru は、3番目の「給与維持して、勤務時間減らす」を選びました。3つの選択肢の中ではダントツで難易度が高く、導入している企業も数は少ないです。
2022年10月から開始して、毎週金曜日を特別休暇としました。

週休3日制を始めた理由

実は、福利厚生の一環として2020年1月から週休3日制を検討していました。
しかし、コロナ禍になって、リモートワークなど他の仕組みに追われてしまって、すっかり週休3日制については忘れていました。
思い出したきっかけは、妻と子供がコロナになったことです。
それにより「健康な今って当たり前じゃないんだな」「より良い人生ってやっぱり大事だよな〜」と今一度思い直しました。

少しでも幸せになって欲しい

週休3日制を導入する一番の理由は、
Toreru で働いている間は従業員が少しでも幸せになってもらえれば嬉しいな
と思ったからです。

この理由は、利他的に感じるかもしれませんが、実は僕自身のためでもあります。それは、死ぬ前に人生を振り返ったときに、利益追求のみの人生って味気ないし、寂しいなと思っているからです。
つまり従業員の幸せは、自分の幸せにもちょっと繋がっていると感じているのです。

それで、従業員の幸福度がちょっとでも上がるものは何かな?と考えました。また、

  • 一部の従業員だけでなく、どの従業員にも当てはまるもの

  • 今の従業員だけでなく、将来の従業員にも当てはまるもの

を条件に考えました。

その答えは
時間」
でした。

現代人は、昔より便利で豊かになったのに、「時間」だけが圧倒的に不足するようになってると感じます。
時間さえあれば、YouTubeを見たり、趣味をしたり、ダラダラしたり、掃除したり、寝たり、子供と遊んだり、勉強したり、Netflix で映画を見たり、病院に行ったり、役所に行ったり、クッキー焼いたり……
そんなにお金使わなくてもすごく色々なことができます!
ということで、時間を多く得られる「週休3日制」が一番良いのではという結論になりました。

週休3日制で事業が悪化しなければ導入してもよい

週休3日制の主目的が「従業員の幸せ」でしたので、週休3日制の導入で事業が良くならなくてもまあいいかなと思っていました。
海外の週休3日制のレポートでは「週休3日制で生産性が向上する」など事業にポジティブな報告を見たのですが、ポジショントークもあると思い半信半疑に捉えていました。
ただし、事業が存続できなければ、本末転倒ですのですぐにやめようと決めていました。

週休3日制を導入する上で何から始めたか

週休3日制の検討時の資料

まずは、週休3日制のプロジェクトチームを発足して、日本と海外の成功事例と特に失敗事例をリサーチを開始しました。
それと並行して検討事項や懸念点を洗い出しました。その一部をご紹介します。

検討事項

  • 営業日を減らして一斉休みにするか、営業日を維持してシフト制にするか

  • 何曜日を休みにするか

  • 週休3日制をやめる条件はどうするか

  • 週休3日制の効果測定はどうするか

懸念事項

  • 働く時間が20%も減少するので、売上も20%減少するのではないか

  • 少ない時間でオペレーションは回るのか

  • 顧客対応できない日があるので顧客満足度が下がるのではないか

  • 営業日が減ることによって競争力が落ちるのではないか

  • 法的、文化的に一旦週休3日制を始めるとやめられないのではないか

  • 年間休日が40日以上増えるので、年間5日の有休消化義務を達成するのが難しくならないか

  • 祝日がある週は営業日が少なくなるのでオペレーションが回らないのではないか

いかがでしょうか?
めちゃくちゃ検討事項や懸念事項が多いですよね・・・!また、事前には判断つきにくいものも多く思ったより大変だな〜という印象でした。
次回の記事では、 Toreru がどのように上記の懸念事項などを解決していったかをご紹介します!(残念ながら、解決できなかったものもあります・・・)

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