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無形資産を士業事務所に経営に活かすために

はじめに

こんにちは商標登録サービス Toreru の宮崎です。この記事では、士業事務所が無形資産を経営に活かす方法について解説します。
自分自身が弁理士として無形資産を活用することによって成果が出てきましたので、その具体例も含めて情報共有をします。

無形資産とは?

無形資産とは、物的な存在を持たないが価値を持つ資産のことを指します。具体的には、システム、デザイン、ブランド、コンテンツ、マーケティングの仕組み、組織構造、人的資本、データ、企業文化、権利などが無形資産にあたります。

なぜ、士業にとって無形資産が重要か?

士業は情報という無形のサービスを提供します。文字情報や画像情報がサービスのもととなるため、無形資産との相性が抜群に良いのです。
士業にとって無形資産を、差別化を達成し、利益率を向上させる重要な要素になります。

無形資産は「かけ算」

無形資産の活用は、「かけ算」のように相乗効果があります。一つの無形資産のみに力を注ぐよりも、複数の無形資産を組み合わせることで、その効果は飛躍的に高まります。

  1. コンテンツのみ:情報発信

  2. コンテンツとブランド:ビジョンに沿って情報発信

  3. コンテンツとデザインとブランド:ビジョンに沿って、そのイメージをデザイン化して情報発信

こうした方法で無形資産を組み合わせることで、大きな成果を得ることができます。

無形資産のメリット

無形資産のメリットは多岐にわたります。低コストで再生産可能であること、組み合わせることで相乗効果が出ること、自分の好きな時間に働けること、などが挙げられます。
しかし、無形資産にはデメリットも存在します。すぐに結果が出ないため、初期投資を回収できない可能性があります。また、他者に簡単に真似される(スピルオーバー)可能性があります。

具体的に何からするか

無形資産活用のスタートは、自分自身の理解から始まります。次にビジネスモデルの策定、そして無形資産の優先順位を決定し、具体的に無形資産を作り出します。

士業が無形資産を活用するための10ステップ

一気に全てを行うことは大変ですので、徐々に仕組みを整えていくことがおすすめです。

ステップ1:自分を知ろう

まず、自分自身を深く理解しましょう。最も好きなこと、得意なこと、達成したい世界は何ですか?
それにより自分の強みや、自分が特に注力する無形資産の種類がわかります。

ステップ2:ターゲットを絞ろう

具体的なターゲットを明確にしましょう。誰のどんな課題を解決するのかを明確にします。自分の強みによって、最も相性が良いターゲットが変わってきます。
また、現在の課題に対する代替手段は何かを特定します。

ステップ3:ペルソナを作ろう

ターゲットの人物像、つまりペルソナを作りましょう。その人はどのような生活を送り、どんな悩みを抱えているのでしょうか?また企業向けであれば、企業規模や業種を絞っていきます。 ペルソナは複数作っても良いです。

ステップ4:ビジネスモデルを考えよう

具体的なビジネスモデルを策定します。価格帯、集金タイミング、想定利益率を決めましょう。
士業の場合は、突飛なビジネスモデルを考える必要はなく、顧問料や都度の手続き手数料が中心になると思います。

ステップ5:ブランドを決めよう

次に、自社のブランドを設定します。ビジョン、ミッションを文章化し、それらをもとにバリューを定義します。その他にはターゲットにどういう感情を持って欲しいかなども設定すると、よりブランドの軸がはっきりします。

ステップ6:マーケティングの仕組みを作ろう

効果的なマーケティングの仕組みを構築しましょう。顧客調査から情報発信の手法、アップセルやクロスセルの仕組みまでを計画します。 士業の場合は、コンテンツを使った情報発信がとても有効です。

ステップ7:デザイナーに発注しよう

デザインは大きな差別化要素です。デザイナーに依頼して、自社のブランドイメージを強化しましょう。言葉遣いもデザインの一部です。

ステップ8:テクノロジーで業務を自動化しよう

テクノロジーを活用して業務を自動化します。ワークフローを書き、自動化の検討項目をリスト化しましょう。SaaSやiPaaS、独自システムを活用し、自分でやるか発注するかを見極めます。

ステップ9:権利を取ろう

ドメインやSNSアカウント、商標などの権利を取得します。これらもあなたのビジネスの重要な無形資産となります。

ステップ10:改善しよう

ステップ1〜9までを日々、改善しましょう。

無形資産の種類はまだまだある

無形資産は、データ、組織構造、人的資本、企業文化といったものも含みます。これらの資産も考慮に入れ、利益につなげる工夫をしましょう。

無形資産活用はマラソン

無形資産の活用はマラソンのようなものです。即座に結果が出るものではありませんが、着実に取り組むことで長期的な利益を得られます。

勉強をする

無形資産の活用は、多くの分野にまたがっているため、勉強を続けることが重要です。新しい知識を取り入れ続けることで、競争優位を保つことができます。

最後に

無形資産の活用は、毎日一歩ずつの積み重ねが必要です。
時間が経てば経つほど効果が大きくなるので、早めに始めることで効果が最大化されます。
ありがとうございました!

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