見出し画像

保険営業よもやま話「自動車保険でよく聞かれる事 ①子供が車を買いました」

自動車保険のご契約をお預かりしているお客さんからたまに聞かれる質問があります。

「子どもが免許とったので保険をかけたいけど、どうしたらいい?」

「等級をなんとかしたら安くなるって聞いたけど、どうしたらいい?」

今日は、この複雑な等級制度の引継ぎについて解説してみようと思います。


記名被保険者が大事

ちょっと前に、記名被保険者というものがあるとお話しました。

記名被保険者とは「主にそのクルマを運転する人は誰」という設定です。

そして、この記名被保険者に継続割引制度である「等級」というものがくっついています。自動車保険を継続していると、一年に一段ずつ階段を上るように進行していく割引制度です。1等級の方が割高で、20等級が割引MAXです。

記名被保険者は、状況に合わせて入れ替えることが可能ですが、条件があります。それは、同居の親族であること

つまり、Aさん(ご主人)とBさん(奥さん)がそれぞれ車に乗っていますが、お互いが車を交換して乗るようになったとします。そうしたら、「主に運転する人」も変える必要があるので、「記名被保険者変更」が必要です。夫婦間・同居の家族間ならいつでも記名被保険者を変更することが可能です。


等級制度をもう少し詳しく説明

自動車を新規で買った場合、初めて任意保険をかける場合は、基本的には等級は6から始まります。条件によっては7から始まることも出来ます。

6でも7でも、低い等級では保険料(掛金)は割高です。車種にもよるので一概には言えませんが、20等級の自動車保険にくらべて、6等級だと1.5倍~2倍くらいの保険料差になると思います。

年齢条件

運転する人のうち、もっとも若い人に合わせて年齢条件というものを設定しなければいけません。免許取りたての18歳が運転する20等級の保険と、35歳以上しか運転しない20等級の保険では、これまた保険料差が1.5倍くらい変わってきます。

若くて6等級だと保険料が半端なく高い

つまり、「子どもが免許取って、車買ったので保険掛けたい!」と言われて、その通り案内したら、月々2万円くらいの保険料(掛金)になってしまうことがざらにあります。

その対策として、上記の「記名被保険者変更」を使います。

新しく車を取得したタイミングでは、お互いの等級を入れ替えることが可能です。

【通常】

親:20等級、35歳以上、保険料「安い」

子:6等級、全年齢、保険料「爆高い」

【等級入替したら】

親:6等級、35歳以上、保険料「まぁまぁ」

子:20等級、全年齢、保険料「まぁまぁ」


こんな感じになります。

トータルの支払いを考えたら、入れ替えた方が圧倒的に安くなります。

だから、「等級を子供にあげるみたいな事をすると安くなる」みたいな都市伝説が誕生したわけです。
まぁ、実際にトータル安くはなるので間違えではありませんが、ホントはもっと複雑なんだよ、という話です。


注意点

この等級入替の注意点をお伝えしときます!

・同居の親族間じゃないと出来ない
・同じ保険会社どうしじゃないと出来ない
・同じ代理店(取扱担当)じゃないと出来ない
・クルマを新規に取得したタイミングじゃないと出来ない

です。
結構条件は厳しく、手続きも複雑なので、代理店によっては「あえて案内しない」なんてひどい所もあるようです。
でも、保険は金融商品であり、情報提供が法律で義務づけられています。


まとめ

いかがでしたでしょうか?複雑な内容ですが、周りでお困りのかたなどいらっしゃったら、ぜひ、おしえてあげてください!
ではでは~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?