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苦節8年越しに"百人一首ジャズ"を配信開始。これからのオンラインの音楽戦略って?

8年以上前にnoteとYouTubeに同時にあげていた百人一首曲付けプロジェクト。今回ようやくSpotifyやApple Musicなどに配信をしました。

YouTubeへの1首目が2013年6月、100首目の投稿が2016年1月30日。1首目から8年以上経ちました。作った当初は「YouTubeにアップしただけ」でしたが、自分でもBGMとして聴くようになり「自分が聴きたい音楽なんだな」と気づき、「これは自分が欲しいものだからこそ販売しよう。」と思い、ようやく今月配信開始になりました。

全曲サンプルPV↓

なぜ百人一首?

これは自分の表現を作る中で日本の音楽の文化の起源を辿ろうと考えたことがあり、その時に「日本最古のポップスってなんだろう?」と頭に浮かんだのが百人一首でした。

そこで、尺八や琴の邦楽の楽譜を漁って分析したり研究したりしました。そこにジャズの要素を入れようと試行錯誤し始めた時に作ったのがこの百人一首ジャズです。

この和とジャズを合わせたものをWafujazzとしてまとめ、100曲のなかから11曲選んだものになります。一曲一曲に百人一首の和歌をイメージして作ってあります。

M1. YUGEN Piano - 1首 「秋の田を」
M2. KIMONO Dance - 12首  「天津風」
M3. Sad KOKORO - 68首 「心にも」
M4. Do not Wait for Moon - 21首 「今来むと」
M5.  NARA Autumn Night - 94首 「み吉野」
M6. I Wish WA - 93首 「世の中は」
M7. KYOTO Spring - 15首 「君がため」
M8. Brings Back Memories - "NATSUKASII" - 84首 「永らへば」
M9. Prayer WAKA - 16首 「たち別れ」
M10.  WaterSound.jp - 55首 「滝の音は」
M11.  Autumn Moon - 23首 「月みれば」

ちなみに百人一首の解説におすすめな超わかりやすいサイトがこちらです。

Youtube動画を作るときにこちらに許可をもらい和歌の読みなど拝借させて頂きました。和歌の詳しい方にもこちらをお勧めされたのでおすすめです。こちらお菓子屋さんなので百人一首のお菓子も出していて僕も買いましたw

話は戻りますが、配信をやってみて気づいたことが幾つかあります。それは「アルバムからプレイリストへ」「ジャケットの変化」「アーティスト名」「音楽の食べログ化」について。

アルバムからプレイリストへ

今はアルバムから音楽に出会うことはあまりないかもしれません。TiktokやSNSで流れてきた音楽を知ってその曲を聴いたりする世の中です。

最近のお気に入りのアルバムはないけどお気に入りのプレイリストならあったりします。世界観を一枚にまとめたアルバムは現代でいえばキュレーターによる選プレイリストに当たるのだろうと思います。

プレイリストが重要なのはSpotifyの攻略にプレイリスト戦略なるものがあることからもわかります。

様々なプレイリストに少しでも入るようにアプローチをするのは重要で、今ではプレイリストメディアなるものもいくつか登場しています。

#WAFUJAZZ RELAXIN はキュレーターの僕として考えたのは寝る前に聴く音楽を想定してアルバムを作ってみました。

そしてきっとアーティストの世界観を担うものはYouTubeなどの動画なのだろうなぁと思いました。

ジャケットの変化

ジャケットも今回は自分で作ったのですが、作る時に気づいたことがありました。僕はBTSのダイナマイトのジャケットを知らないということです。ビリーアイリッシュのBad Guyのジャケットも知りません。

YouTubeやMVで音楽に入っていくことはあってもジャケットで音楽に入っていく形も少なくなったと感じました。

そしてなにより感じたのがジャケットを見るサイズがスマホのディスプレイ以下になっている、ということです。細かい昔のジャケットを検索すると名盤も知らない人には横に書いてある文字以外は分かりません。

サムネイルくらいのサイズで見るので、以前のように細かいデザインより、派手な色や顔のアップなど一つのデザインで作り印象をサポートするのが大事になるのだろうな、と思いました。

これはグローバルヒットのトップランキングの表示されているサムネイルを見ると明らかです。派手な一色に一つのデザインは多いです。

そんなことを考えて作りかけてたジャケットデザイン案は破棄して、結局これになりました。

ジャズっていうことがわかること、和風なことがわかること、サムネイルでもなんとなく印象がわかること、を念頭に置いて作り直しました。

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アーティスト名

曲や動画で印象が決まってから知るアーティスト名とは一体どんなものが良いだろうかと考えました。

日本語でヴィトンと聞くと僕の印象ではぼってりとした印象なのですが、実際は世界的な超優秀なブランド価値を高めたアパレルコングロマリットです。

印象は商品でどうにでもイメージが作られるので、固有名詞になりながらも覚えやすいものが良いと思いました。

そうなるとアーティスト名は無名な人にとっては補助的をものになるので全面にだしたものにするより動画やキーワードを中心にした方が現代では相応しいかも、と思いました。

僕の名前を金子将昭です、と伝えるよりも「SNSや各種配信サイトで#wafujazzと検索」と伝えたほうが早かったりします。そして金子将昭は見かけてもなんだかわかりませんが、#wafujazzだと少なくともジャズというキーワードが入って印象のサポートになるかなと思いました。

というわけで最初はMasaaki Kanekoにしたのですが、現在はKANEKO JAZZに変更して申請中ですw。すぐ編集できるのがデジタル配信の良いところです。

音楽の食べログ化

1番大きく気になったが音楽の食べログ化です。

渋谷に「ポークビンダルー食べる副大統領」というお店があります。これは南インドの料理のポークビンダルーの飲食店なのです。あっさり系のカレーみたいな食べ物でカレー好きな人ならアンテナにひっかかるお店です。

こちらのお店、渋谷駅から徒歩20分以上の人通りの少ない路地にあり、料理が一品しかなくメニューもありません。お店に入ると自動的にスタッフがすぐに作り始めポークビンダルーがでてきます。料金は1000円でおつりも必要ありません。レジ締めも簡単だろうなと思います。

たまたまお店を探して入る場所ではなく、知ってから行くお店です。しかしカレーというキーワードでカレー好きのアンテナにひっかかり、その人たちがレビューを行い珍しい情報は共有したくなります。

そして僕みたいにカレーを探している人はそれを読んでお店のことをしってから行きます。この食べログの行動が音楽にも当てはまるなと思いました。

今回のジャケットや曲名にアーティスト名や百人一首という言葉はどこにもでてきません。

一つはこれらをジャケットに記載すると情報が増えすぎてわかりにくくなるからと、もう一つは配信で僕の音楽にいきなり出会う人は少ないだろうということです。

なのでこうやって食べログみたいに自分で情報を書いてそこから「金子さんはそんな曲をつくっているのか」とわかってから聴きに行くことが現代のオンラインの音楽の食べログ化なのだろうと思いました。

自分に当てはめるとwikiなどで先に情報を得てからアーティストにたどり着くほうが多かったりもします。

とはいえ、まだまだやることもいっぱいあるなぁということで駆け出しのアーティストをよろしくお願いします。

ぜひ、興味があったらSpotifyやApple Musicなどでフォローもお願いします!iTunesダウンロードもできます!が、CDは作ってません。。要望があったら限定で作ろうかなぁ。。

◆Spotify
https://open.spotify.com/album/4rtAlNocf87Ctm5JgIEdFi?si=nRvx2s0zTsKCv0esVC2Lyw&dl_branch=1

◆iTtunes Store
https://music.apple.com/jp/album/wafujazz-relaxin/1584554408

◆Amazon Music
https://www.amazon.co.jp/WAFUJAZZ-RELAXIN-金子将昭/dp/B09FHWWRHY/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=%23wafujazz&qid=1631245928&sr=8-1
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「ただジャズが好きなだけ」な毎日ジャズピアニストの金子将昭。見てるだけで音楽やジャズや文化が詳しくなる動画を投稿しています。
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毎日ジャズピアニストかねこ



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