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Instagramは中小ビジネスの「想い」を力へと変える

前回の投稿では、FacebookやInstagramといったソーシャルメディアがマーケティングの民主化を促しているというお話をしました。マーケティングの民主化とは、マーケティングが大きな予算や人的リソースを抱える大企業だけのものではなくなったこと、つまり、中小ビジネスや個人であっても大企業と同じようなマーケティング活動を手軽に行えるようになった、ということです。

では、マーケティングプラットフォームとしてFacebookやInstagramは中小ビジネスに対してどのような可能性を提供できるのか。今回はそのような内容についてお話したいと思います。

企業の「想い」が伝播するソーシャルネットワーク

Facebookなどのソーシャルメディアの登場によるマーケティングの変化は、2010年頃から見られ始めたと思います。私が強く印象に残っているのは、米国のワインショップの例です。両親が営んでいたワインショップを一人の青年が継いだのですが、彼はFacebookなどを活用したデジタルマーケティングを実践し、ビジネスを成長させることに成功しました。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、これはゲイリー・ヴェイナチャック(Gary Vaynerchuk) のサクセスストーリーです。彼はもともと野球のトレーディングカードのマニアで、語ることがあるもの、ストーリーがあるものはソーシャルに向いていることを理解していました。そして、ワインについても同様と考え、ワインに関するストーリーを伝えることで共感を生み、ビジネスの成功につなげていたのです。

企業やブランドの想いが直接消費者に届き、それがソーシャルネットワークで広がっていくことを体感した事例であり、ソーシャルメディアが広く普及した今、このようなことが一般的に起こるようになっているのではないかと思います。

「無料」で「簡単」な機能もマーケティングの民主化を促進

このようなマーケティングの民主化の流れを、FacebookやInstagramは機能としても支援してきました。アカウントを持つことももちろん、顧客とつながる様々なコミュニケーション機能やコマース機能もすべて無料で使うことができますし、何か新しい機材を用意しなくても、皆さんがお使いのスマホが1つあれば簡単に始めることができます。広告に関しても、数百円という小額から、予算や商圏に応じて出稿することができます。このような特長に気づいた中小ビジネスが徐々に広がり、大きな変化となって表れているのです。

Instagramが顧客コミュニケーションの起点へと進化

コロナ禍を経て、人と人のつながり方も大きく変わり、デジタルを通じたコミュニケーションがさらに一般化してきています。皆さんがお気に入りのブランドやショップ、飲食店の多くもInstagramを活用しているのではないでしょうか?

Instagramの利用者数も増加を続けており、生活者と中小ビジネスをつなげる一般的なツールへと成長しています。また、コミュニケーションだけでなく、購買行動に関しても消費者がオンラインへとシフトしていますが、Instagramのコマース機能を活用いただくことで、中小ビジネスでもこのような変化に対応できる環境も整ってきています。

このような状況を受け、特に海外では顕著なのですが、顧客とのコミュニケーションの起点を最初からInstagramに据えた中小ビジネスも出始めています。想いをもって商品・サービスを作り、その想いをストーリーとして語っていき、共感を得て顧客との結びつきを深めていくというマーケティングの本質は変わることはありませんが、それをInstagramという単一のプラットフォームで実現ができることは新しい大きな流れだと思いますし、上述のような中小ビジネスに対するプラットフォームとしての利便性があいまることで、日本においてもInstagramをオウンドメディア化するようなトレンドはさらに加速するのではないかと思います。

「発見」から生まれる新たな出会いは、中小ビジネスに大きな可能性

日本企業の大多数は中小ビジネスであり、特に地方経済は中小ビジネスが支えているといっても過言ではありません。そしてそこには、皆さんがまだ知らないストーリーを抱えた中小ビジネスが数多く存在しています。
そのような中小ビジネスにこそInstagramを活用してもらって、ビジネスの成長につなげてほしい。そのような想いから地方自治体との連携協定などを通じて、全国各地の中小ビジネスにInstagramの価値をお伝えする取り組みを進めてきました。

Instagramは「発見」のプラットフォームであり、自社の魅力を発信することで新しい顧客に出会う可能性(あるいは見つけてもらえる可能性)がありますし、利用者にとっては自分の興味・関心に沿った新しいストーリーに出会うことができます。

コーヒーが好きな方であれば、Galitebe Coffeeのようなエチオピアの上質なコーヒーを販売することで現地の雇用創出に結びつけているストーリーを知ることになるかもしれません。障がい者を雇用してハンドメイドのバスアイテムを展開しているli'ili'i(リィリィ)に出会うかもしれません。

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それぞれのビジネスの紹介動画(各15秒)はこちらよりご覧ください。

組織の大小を問わず、Instagramには多様なストーリーが存在し、そして、「発見」を通じて興味・関心が近い利用者の目に触れ、コミュニティが生まれていく。そのような循環がInstagramでは日常的に生まれていて、そこに、中小ビジネスにとって大きな可能性があるのだと思います。

中小ビジネスと利用者の出会いを創出するイベントを開催

そのような中小ビジネスと利用者の出会いをもっと創出できるよう、Facebook Japanでは7月5日(月)から「INSTA MIKKE TOKYO」というイベントをInstagram上で開催します。

中小企業魅力発信月間でもある7月に「ミッケよう、ミッケてもらおう」というコンセプトのもと、Instagram利用者には自分の興味・関心に合う商品やサービスを発見する機会に、中小ビジネスにはInstagramを活用することで顧客に自社の魅力を発見してもらい、ビジネス成長につなげていただきたいという思いから生まれたイベントです。

Instagramで魅力を発信し、実際に成功を収めている中小ビジネスがInstagram活用のヒントを紹介するので、Instagramを始めてみたい、これからもっと活用していきたいという方の参考になるかと思いますし、ハッシュタグキャンペーンに参加いただければ、ハッシュタグを検索した利用者に自社の魅力を届けることもできます。ご興味がある中小ビジネスの方は是非こちらをご確認ください。

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新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの中小ビジネスが非常に困難な状況に置かれているかと思いますが、FacebookやInstagramはコロナ禍を乗り切る一助になりうると確信しています。中小ビジネスの皆様には、FacebookやInstagramを活用して何ができるのかを是非検討してもらいたいと思いますし、我々も提供価値をより多くの方々にお伝えできるよう努力していきたいと思います。