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資本効率経営の罠

 繁忙期も少し落ち着き、noteを書く時間と気持ちの余裕が出てきました。他社事例を調べる必要があったので日経アニュアルリポートアウォードに参加してる企業の統合報告書に目を通してるのですが、ここ数年で資本効率経営というキーワードがすごく出てくるよう感じます。一昔前だと、2014年に発表された「伊藤レポート」の影響で、ROE経営というのがすごく流行りになりましたね。国内企業の利益効率が低いことを指摘し、日本企業も利益効率の高い海外企業を見習ってROE8%以上を目指すべきと具体的な目標を提示しました。でも、自分はこれに納得する反面、違和感も感じました。というのも業界によって自己資本比率は違いますし、 製造業などは設備投資などの費用を差し引くので、どうしても純利益が小さくなる傾向があるんですよね。海外と比べて、日本はどうしてもリスクマネーの供給が少なかったり、銀行の貸し渋りがあったり、経営者であれば自己資本比率を高く保っておきたいというのが本音ではないでしょうか。
 ところで最近流行りのROIC経営、自分は15年程前に経済評論家の板倉雄一郎さんのブログで知っていたのですが、かなり昔なので今更という思いとようやく日本でも尺度として使われるようになったのかと色々複雑な思いです(笑)ROIC経営を前面に打ち出してきた企業は統合報告書で知る限りオムロンです。



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