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これからの社会人に役立つ能力 #02【質問力】

本日も、僕の記事にお越しいただきありがとうございます。
このシリーズでは、主に学生の皆さんを対象とした、社会人になる上で、身に着けておくと役立つ能力について、僕なりの目線で考えてみたことを書いていきます。
マガジンのリンクを下に貼っておきますので、気になった方は他の記事も読んでみてくださいね!

①「質問力」とは?

皆さん誰でも、生まれてから今までの間に、少ない人でも何十回かは、多くの方は何百回、何千回と質問をしたことがあると思います。
ですから、「質問力」と聞いたところで、「いやいや質問くらいできるよ」とか「質問に力もなにもないでしょう」などと思いがちかと思います。

しかし、質問される立場になったことがある人ならわかるかもしれませんが、相手の質問の意図がよくわからなかったり、質問がざっくりしすぎていて、回答に困ったことはありませんか?

例えば、「○○課からの相談の件、どうすればいいですか?」という質問。

意図的な場合を除いて、そういう質問をしてくる人は、質問力が低いと言えます。
意図的な場合とは、例えば上司の人が、部下の人の考えを引き出すためにあえて具体的な聞き方をしないというケースがあるからです。
「例の件、君はどう思う?」などです。
こういう時、上司は自分の考えをしっかり持っていますが、部下の成長のため、あえて自分の考えを最初に言うのではなく、部下の人の考えを聞き出し、自分と一緒ならばそのまま進めてもらい、違っているようならば議論やサジェスチョンの末に、正しい方向に導いたりします。
部下が上司に質問する際には、こういう質問の仕方では、上司も回答に困ってしまいます。

②「質問力の高い質問」とは?

先ほどの例が質問力の低い質問ならば、その逆が質問力の高い質問です。
簡単に言うと、

  1. 具体的であること

  2. 相手が理解しやすい言葉を使っていること

  3. 相手が答えをイメージしやすい聞き方をすること

という3つの要素を備えていれば、質問力の高い質問ができます。

先ほどの「質問力の低い質問」での例えを、「質問力の高い質問」に変換すると、こうなります。

「○○課の課長から相談があった、来年度の新商品Aの開発に関する件ですが、うちの課が担当になりそうな○○に関する作業スケジュールは、何を参考に組み立てればいいでしょうか?」

これは結構わかりやすくないですか?
この質問を先ほどの3要素に当てはまる部分に分解してみます。

1.○○課 → ○○課の課長、相談 → 来年度の新商品Aの開発に関する件
○○課は具体的かと思われますし、これでいいシーンもあるのですが、「誰から」という部分がキーになることが結構あります。
担当者レベルでの相談か、相手の管理職からの相談かで対応方法が異なることもありますので、ここでは「誰」という部分も追加しました。
また、相談と言っても複数の案件が同時に進行する組織の中では、「どれだっけ?」となってしまうこともありますので、「来年度の新商品Aの開発に関する件」と明言しましょう。

2.なし → 作業スケジュール
元の質問では要素が少なすぎて、わかりにくい言葉すら含まれていませんでした。今回、具体的に「作業スケジュール」という言葉を出したのですが、この言葉、ビジネスシーンでは「WBS」という言葉が使われたりします。
「WBS」も、使い慣れた組織内であればもちろん使えばいいんですが、周りの人(特に年配の方)に伝わりにくいのであれば、わかりやすい言葉に置き換えるようにしましょう。

3.どうすればいいですか? → うちの課が担当になりそうな○○に関する作業スケジュールは、何を参考に組み立てればいいでしょうか?
「どうすればいいですか?」と言われると、どの部分がわからないのかが、相手に全く伝わりません。
後のように、「○○に関する作業スケジュール」という具体的な対象について、「何を参考に」という、相手が具体的に示しやすい回答方法の提示をすることで、質問された人はぐっと答えやすくなります。

③自分の考えも追加してみよう!

先ほどの質問でも、相手に十分伝わりますし、答えてほしい内容を引き出せると思いますが、ここで仕事をすることを考えたときに、もう1つ加えてほしい要素があります。

それが「自分の考え」です!

これに関しては、常に自分の考えを言うのが難しいケースも多々あります。
特に社会人になって最初のうちは、右も左もわからない中で、それでも人に聞かなければならないシーンが出てくるからです。
そういう時には先ほどの3要素を抑えることに注力してください。

しかし、仕事にもある程度慣れてきて視野を広くとれるようになってきたのなら、ぜひ、自分の意見を含めた質問をしてみてください。

この自分の考えを追加した場合、合わせて追加するとよいのが、「その考えに至った理由」です。

先ほどの例にさらに「自分の考え」と「その考えに至った理由」を加えてみると、どうなるでしょう。

「○○課の課長から相談があった、来年度の新商品Aの開発に関する件ですが、うちの課が担当になりそうな○○に関する作業スケジュールを、2年前の商品Mの開発の例を参考に組み立ててみようと思いますがいかがでしょうか。理由は、今回の新商品Aの開発と、かかわる部署や期間が似通っているからです。他にもっとふさわしい参考事例があれば教えていただけますか?」

「自分の考え」:2年前の商品Mの開発の例を参考に組み立ててみようと思います
「理由」:理由は、今回の新商品Aの開発と、かかわる部署や期間が似通っているからです。

これならば上司の方も、「それでいいよ!進めてくれ」や「それもいいけど、5年前に今回と全く同じチームでのプロジェクトがあったので、そっちを参考にしてみた方がいいと思う。資料はここにあるから見てごらん。」など、的確な指示ができるので、スムーズに仕事に取り掛かることができます。

④練習方法

では、どうしたら質問力を高めることができるでしょうか。
それは、自分が常に質問を受ける側に立って、質問の仕方を考えることです。
自分で質問を作ってみて、こういう聞かれ方では困るなぁとか、ここを具体的に言えば答えやすいななど、自分で質問内容を推敲してみてください。

⑤まとめ

僕も、毎回必ず最高の質問ができているわけではないですが、常にできるだけ意図が伝わりやすくなるような質問を心掛けるようにしています。

いきなりできるようにはならないかもしれませんが、意識しながら質問の仕方を考えると、自分の思考の整理にもなりますし、質問される側の方の時間を無駄に奪うこともなくなると思います。

長くなってしまいましたが、皆さんの参考になればと思います。
よかったら、他の記事も読んでみてくださいね!

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