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毎日見ている自分の顔では アハ体験できない

太らない体質だから何を食べても大丈夫。

数年前までそんな思い込みがあった。


友達と一緒にジムに通っていた時、ただトレーニングをするだけでは効率よく筋肉がついていかないので「飯トレや!」と言ってたくさん食べていた。

その後ジム通いを止めてからも、ご飯を多く摂る習慣だけは残った。

しばらくすると、まわりから「太ったよね?」と言われ出したんだけど、今までずっと細身で太った経験もなく、「いや、筋肉がついただけやし!」という思い込みもあったので、全く相手にしていなかった。

そのまたしばらく後、友達と長野の温泉に行った。ちょうどシーズンの終わりで、泊まった温泉旅館の宿泊客はぼくたち一組だけ。

貸切風呂は最高に気持ちよくて、さっぱり軽やかな気持ちで風呂からあがる。脱衣所には当然のように体重計があるもんだから、ぼくも当然のように体重を計る。長いこと計っていなかったし。

そしてデジタル表示された体重を見て驚いた。驚きのあまり一度体重計から降りてもう一度計りなおしたんだけど、結果に変化はなかった

ずっと横ばいだったぼくの平均体重から +5kg!!

改めてお腹をさすってみると なんだかプニプニしていて、手でつかむと皮と形容するのは憚られるくらいのがそこにはあった。

鏡に映ったじぶんの顔をながめると、丸みを帯びて張っているような気がしてきたから、その場で友達に聞いてみた。

ぼく「俺、太った?」

友達「うん、デブやん笑」

瞬間、デブは言い過ぎやろ!と思いつつも、太った事実に気づかず否定し続けていたことへの恥ずかしさが溢れ出し、「太らない体質だ」という思いの上に築き上げてきたアイデンティティーのようなものが崩れ落ちるのを感じた。

軽やかな気持ちはどこへやら、急に重りを身に付けた気分になった。


毎日見てるからわかる変化ってあるけれど、逆に、毎日見ているからわからない変化ってものもあるんだな、と。

そんな時は素直に周りの声に耳を傾けると、変化に気づけるのかもしれない。


今日もありがとう、またね。

「スキ」が元気のみなもとです!