桜咲け。とはどうしても思えない理由を考えた
みんな大好き桜。もちろんぼくも大好きです。
地元にある大きな川沿いには桜の木がずうっと並んでいて、この時期、夜はライトアップされ露店もたくさん立ち並ぶ。
子どものころは桜よりも、そこの露店で親に何か買ってもらい食べることが楽しみだった記憶がある。普段あまり口にできないようなものを食べられる特別な機会だった。それこそ花より団子だ。
でもいつからか、咲いた桜を見て、こころから綺麗だなと思えるようになった。
そして今も変わらず、桜はとても綺麗だと思う。
なのにどうしてか、桜のつぼみが膨らんできて少しずつ開花していくのを日々眺めていると、「満開にはならないでほしい、咲くのはもう少し待ってほしい」と願う気持ちがあることにふと気づいた。
満開の一番綺麗な状態の桜を見たい。できることならすぐにでも見たいのに、満開になる前に時間を止めてしまいたい。
なんだか矛盾しているようなこの気持ちはどこからきているんだろう?と考えてみたら、意外とあっさり答えは見つかった。
咲く前から散ってしまうことを恐れているんだな、と。桜の花はすぐに散るのを知っているから。そしてそれはとても寂しい気持ちを連れてくることも知っているから。
なんとも自分勝手な理由だ。夏に蝉を見ても同じようには感じないこともまた自分勝手だ!!と思ってしまう程に。
でもそのはかなさがあるからこその美しさでもあるんだろうなあ。
ぼくが住んでいる場所はすこし寒い地域なので、まだ咲いている桜はほとんどない。咲いていても二分咲き程度。
今このタイミングで時間を止めることなんてできやしないから、今年は例年よりもじっくりと桜を鑑賞しようと思う。散っていくときの寂しさもしっかりと噛みしめようと思う。
今日もありがとう、またね。
「スキ」が元気のみなもとです!