笑って笑わせて
「このフタ、固いの。開けてくれる?」 そんなひと言とともに女性からピクルスの瓶などを渡されると、さっと緊張する。ぼんやりテレビを観ていたリラックスタイムが、いきなり試練の場に変わったのだ。渡された瓶のフタをみながら、固そうだな、と思う。大丈夫かな。
彼女の握力 < 私の握力
これは確かだと思う。だが、問題はフタの固さだ。
彼女の握力 < フタの固さ < 私の握力
これなら問題はない。
「ほら、開いたよ」
「わあ、ありがとう」
そして、再び『アリー my Love』の続きを観ればいい。
『もしもし、運命の人ですか。』穂村弘
穂村弘さんのエッセイを読むのはこれがはじめてなんだけど、面白い。そこで『アリー my love』を出してくるセンス!こういった狙っているのかそうでないのか判らないけれど、人をクスっとさせる文章が好きだ。
人を笑わせるのは難しい。
子供のころからぼくはすごくおとなしい性分で、口数は少なく控えめで泣き虫だった。それが嫌で嫌で、なんとかならないかと頑張ったりはしてみて、今はだいぶとマシになったように思うが、それでもまだ相当おとなしい部類だ。典型的な内向型なんだと思う。
勢いや純粋なトーク力では劣るから、少し違った切り口から、たとえばそれこそ穂村弘さんのような笑いの取り方ができれば理想だ。
人を笑わせる、あるいはそのための努力を続けていれば、いつかは自分にも笑いが返ってくる。そうして自分もたくさん笑うことができる。
大切なひとたちには笑っていてほしいし、なによりぼく自身がずっと笑っていたい。そう思う。
今日もありがとう、またね。
「スキ」が元気のみなもとです!