デジタル通貨と電子マネー
こんにちは。
このブログでは、ブロックチェーン関連を中心としたテック系の情報の紹介をしております。
今回は前回(こちら)の続き的な感じです。
前回、デジタル地域通貨「Byacco 白虎」を紹介しました。
Byaccoの様なデジタル通貨と、SuicaやPayPayの様な電子マネーって何が違うのか?というお話をしてみようと思います。
転々流通とファイナリティ
今回のお話はこちらの記事の内容を参考にさせていただきます。
記事の中で、デジタル通貨と電子マネー(キャッシュレス決済)には次のような違いがあるとのことです。
最も重要な相違点は、デジタル通貨は「転々流通」が可能なトークン型のデジタル決済であり、データ自体が現金と同等の価値を持ちファイナリティー(finality)がある点です。
転々流通って、またあんまり聞かない言葉ですよね。
記事の中では転々流通について次のように説明しています。
不特定の者への譲渡が繰り返される性質のこと
例えば日本円は転々流通の特性を持っています。
自分の日本円を誰かに渡したとしても、その日本円は価値を失わずに別の支払いに利用することが可能です。
誰が持っていても一定の価値を失わずに、人から人へと受け渡されていくわけですね。
こういうのを転々流通と言うのだと、思います(自信ない)。
ファイナリティについては前回も少し説明しましたが、「決済を確定できる」ことを意味しています。
取引が完了した時点で、受け取った金額は別の支払いにまた利用することが可能です。
電子マネーやクレジットカードで支払いをした場合、支払いを受けた商店はその時点では決済の確定はできず、支払った分を決まった日にちに振り込まれるまで待つ必要があります。
デジタル通貨は電子マネーとは違い、「転々流通」が可能で「ファイナリティ」を持っている点で大きな違いがあるのです。
デジタル通貨の優位点
デジタル通貨と電子マネーが違うものだ、というのは何となく理解できましたが、じゃあどっちが便利なの?という疑問がわきます。
実際に現代の世の中で広く利用されているのは電子マネーで、デジタル通貨なんてあんまり聞いたことないですよね?
デジタル通貨の優位点はどこにあるのでしょうか?
それは電子マネーを実現するための仕組みの複雑さがポイントになりそうです。
例えばSuicaはJRが発行している電子マネーです。
私たちはただただ便利に使っていますが、そのバックグラウンドでは複雑な決済システムが動いていて、Suica利用者、全国のSuica加盟店、JR、銀行と様々な関係者間で振り込みが繰り返されるような仕組みになっているため、非常に高コストなシステムです。
それに比べて現金は、利用者から商店に直接手渡せはその場で決済が確定しますので、商店はすぐ現金を別の支払いに充てることが可能です。
現金での取引にそもそも決済システムは必要ないので、利用者と商店のみだけで完結できる、非常に低コストな仕組みです。
デジタル通貨はこの現金での取引と同じレベルのシンプルな仕組みを実現できる可能性があるのです。
利用者の利便性の向上、というよりは支払いを受ける商店側のコストを取り払うことにより、経済全体を活性化させるようなことが期待できます。
参考記事の図を転載させていただきますが、電子マネー(キャッシュレス決済)とデジタル通貨ではここまで仕組みの複雑さに差が出ます。
電子マネーとデジタル通貨の違いについて、何となく理解いただけたでしょうか?
電子マネーって利用者からすればとっても便利ですが、裏の仕組みは非常に複雑で、商店もその複雑なシステムのコストを負担するために手数料を払っていたりしました。
今後「デジタル円」の様なデジタル通貨が生まれたら、これまでの商取引における大きな無駄が省かれ、経済全体が活性していくかもしれませんね。
そしたら今のあらゆる電子マネーは要らなくなるのかな、、、
おわり。
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