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行動すれば次の現実(石原明さんの言葉)

こんにちは、まさです。
今週は前半にとても悲しいニュースがありました。経営コンサルタントの石原明さんが62歳で他界されたことをメールで知り、愕然としています。

石原明さん(以降、石原先生と呼びます)はヤマハ発動機から経営コンサルタントへ転身された方で、本業の他に書籍やポッドキャストでの発信、経営者向けのセミナー講師などで、企業規模の大中問わず事業者や経営者の方に自身のノウハウを日々提供されており、私もいちサラリーマンではありますが石原先生の考え方にとても刺激を受けて来ました。

コロナで先が見えない時代に、石原先生は私たちのようなサラリーマンに対しても、会社を辞めて個人で行きていけるように色々なノウハウや経験を伝えて行こうとされていた最中での今回の出来事なので、非常に残念でなりません。今日のnoteは石原先生の書籍をご紹介しながら、改めて石原先生の言葉を噛み締めたいと思います。

ビジネスは〈三人称〉で考える

まず最初に紹介する石原先生の書籍は「すべてが見えてくる 飛躍の法則〜ビジネスは、〈三人称〉で考える。」です。

この本は、私が昔から購読しているあるメルマガの推薦図書で知りました。石原先生の存在を知ったのもこの書籍が始まりだったと記憶しています。

私が幹部社員の昇格試験を受ける前後にこの本を読ませて頂きましたが、幹部社員は一般社員と同じ次元(本書では”人称”という言葉を使います)で物事を考えてはいけないと言う事を本書で概念として理解することが出来て、幹部社員になる前に読んでいて本当に良かったなと思っています。

本書で石原先生は、リーダー(主任)以上は「三人称の視点が必要だ」と述べています。ちなみに一人称から三人称について定義すると以下の通りです。

一人称…自分中心で物事を判断している思考状態
二人称…自分が取る行動に対して、相手がどう感じるか、相手からどう見えているかということも含めて考えて、思考できる状態
三人称…自分が誰かにしていることを行動の対象者だけではなく、周りがどう見ているかという事も含めて考えて、思考できる状態

例えば、顧客から電話でクレームが来たときに、頭ごなしに怒られてイライラしてしまい「明日、改めてお電話ください!」と言って電話切ってしまう行動を取った場合、相手の事は全く考えず自分の事しか考えていない「一人称の状態」と言えます。(ちなみにひたすら謝り続けてその場を収めようとする行動も一人称的な行動です。)

一方でクレームに対して相手が怒っている事情を聞き、その怒りの理由にも一理あるなと理解して、顧客の立ち場に立って対処方法を提案し安心してもらう事が出来るのが「二人称の状態」です。ただ、この二人称は一見素晴らしいですが、行きすぎると顧客の言いなりになってしまう問題点があります。
顧客に喜んでもらうために過剰な対応をしてコスト超過になったり、本人自体が働き過ぎて体を壊してしまったり、またその対応が普通になると担当者が変わった場合にサービスレベルが落ちたと顧客から判断されるなど、結果的に会社に取ってマイナスに働く場面があります。

そして「三人称の視点」では相手の立ち場を考えて行動するだけでなく、私と相手のやりとりを周りからみている視点もプラスされます。例えば役員や部長から見て今の顧客とのやりとりはどうなのか、適切な予算の範囲で顧客に満足してもらえているかなど、私とあなた以外の第三者の視点も考慮して思考することにより、バランス感覚を持ってビジネスする事が出来ます。
本書では四人称をマーケット視点、五人称を業界視点と広げていき最大八人称まで定義をしていますが、私のような管理職は四人称以上の視点を持って欲しいとの事です。

ちなみに、この”人称”という考え方はコミュニケーション手法としても役立ちます。例えば、自分の事しか考えていない一人称の相手と会話する際には、自分が二人称以上の視点で会話をすると相手よりも有利な立場で会話することが出来るんですね。

具体的なシーンで言うと「自社の利益の視点のみ」で話をしている人に対して、「社会の利益として自社のノウハウを如何に還元していくか」という話をすると、後者の方が凄い人に見えること多いですよね。
周りから見てもその人は相手よりも大きな世界観で考えている人だなと捉えられますし、また視点が広いと制約が少なくなって会話の自由度も上がりますので、より相手より有利な立ち位置で会話が出来るようになります。
ただし、このテクニックはマウントを取る人がよく悪用をしているので、利用する際は注意が必要です。(マウント取る人は一人称と三人称を混ぜて会話をしてくるので非常に厄介です。)

なお、この本は既に絶版となっていて中古では高値で売られています。電子書籍としてはkindleにはありませんが、koboやkinoppyでは購入出来ますので、そちらからゲットしてみてください。

行動すれば次の現実

2つ目に紹介する石原先生の本は「「成功曲線」を描こう。〜夢をかなえる仕事のヒント」です。

この本はまだ入手出来ますので、本当にビジネスマン全員に読んで欲しいです。お金の余裕がある会社は新入社員全員に配った方がいい本だと思います。

まず本書では「成功している人」を以下で定義しています。

目標を持ち、自信を持って人生を送っている人、またその目標の実現を確信している人。

難しい言葉は一言も使っていないんですが、この定義の通りに人生が送るのはなかなか難しいなと思う方はたくさんいらっしゃると思います。私も同じで日々人生の目標をどこに置くべきか、また自信を持って日々生活出来ているか自問自答する毎日です。

本書は、こうした人生の成功を得るために行動したいけれども何から手をつければいいか分からない人のために、成功するためのポイントや秘決が書かれています。具体的には、習慣の変え方や潜在意識へのアプローチ、目標設定とタイムマネジメント、ビジネスで無から有を生み出す「ビジュアリゼーション」とやる気を生み出す「アファメーション」という手法まで、200頁程度とそれ程多くないページ数に内容がぎっしりと詰まっています。

非常に内容が多岐に渡るので、今回は本書で一番大事な言葉を紹介します。それが「行動すれば次の現実」です。この言葉は生前に石原先生がツイッターでとても気に入っている言葉としても呟かれていました。

この言葉を端的に説明をすると「物事は行動しなければ変わらない」という事なんですが、当たり前だと思いつつもなかなか実践出来ていない方は多くないでしょうか。そんな人に対して、本書で石原さんはこう述べています。

私たちの人生は、自分自身のために行動することによって道は拓かれていきます。自分が行動することでしか、人生のページをめくっては行けません。

実は12月に本書と同じ内容の石原さんのセミナーを受けたんですが、その時にお話されていた事例として入社したばかりのある人がブライダル商品を売るノルマを渡されたものの、ツテもなく困り果てていたという事例を話されていました。その方がたまたま電車のホームで学生時代の友人に出会って話しをしていたところ、丁度その友人が結婚される予定という事で、その場でブライダル商品の説明をしてみたところ、その商品を買ってくれたそうです。するとその友人の周りも人も同年代でしかも結婚ラッシュという事が分かり、友人から他の結婚予定の知り合いを紹介してもらいすぐにアプローチすることで数珠つなぎ的に商流がどんどん広がり、販売ノルマを達成出来たという話でした。

この事例ではたまたま結婚間近の友人に出会ったという点は幸運でしかないですが、それからは自ら行動した結果、次々とお客さんを紹介してもらって沢山の商品を売ることが出来たという点では、その方の成果だと思います。正に「行動したら次の現実」ですね。

以上、石原先生の書籍を2つ紹介しました。改めて、この時代に石原先生がいなくなってしまった事は大きな損失ですが、残された言葉を胸に刻んで、日々精進を続けたいと思います。

今日も長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。週2回以上を目標に様々なテーマでエッセイや体験談を書いていますので、またご訪問ください。
そして、最後まで読んで頂けましたら訪問の記録として”スキ”を押して頂けると非常にうれしいです。合わせてよろしくお願いします。

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