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スタジアムを夢を与える場所へ#6【in読売ジャイアンツ】

第6回目の今回は、読売ジャイアンツの東京ドームに行きました。
ドームの改修工事などがあり、大きく変わったとよくTwitterで見て、どんな場所に変わったのか見たいと思い、来場しました(過去に行ったことがあるように書いていますが、今回が初めての東京ドームです笑)。

今回来場して感じたことは、
「東京ドームの雰囲気とクリエイティブの融合によって統一性が生まれ、あらゆる方が楽しみやすく、非日常を味わえる空間」だと感じました。

ではここから、その理由を紐解いて行きたいと思います。

1.来場者の推移

まずは、2016年以降の来場者の推移。

セ・パ公式戦入場者数参照
https://npb.jp/statistics/2022/attendance.html

2016年から2019年のシーズンまでは、順位に関わらず安定して平均4万人以上の来場者が来ていることがわかります。この「順位に関わらず」という部分が重要で他のスポーツでは、クラブの順位や対戦相手によって来場者数が大きく変化すること多い。そんな中で安定して4万人以上の来場者が来場されていることは、クラブの収益の確保はもちろんこと、その集客力をスポンサーや企業のデータ収集などに活かすことにも繋がるので、この推移は非常に大切なデータだと思います。

コロナの影響により、来場者は落ち込んだものの2022シーズンでは来場者がコロナ前に戻りつつあり、今回私が来場した7/9(土)vs横浜DeNA戦では39,821人の来場者であり、ほぼコロナ前と変わらない数値まで戻っています。

コロナの影響により、どうしてもスポーツ離れが懸念されている中で、一定数の水準にまで戻している読売ジャイアンツは、どのようにここまで戻してきたのかドームの魅力から見ていきます。

2.スタジアムホスピタリティ

①ドームまでの移動

今回来場した「東京ドーム」は、とにかくアクセスがしやすい。
最寄り駅には、「JR水道橋」「都営地下鉄三田線水道橋」「東京メトロ丸ノ内線・南北線」「都営地下鉄大江戸線春日」と多くの駅と隣接しています。
様々な場所からアクセスはしやすいことは、もちろんのこと帰宅時の混雑も他のスタジアムと比較するとスムーズに帰宅することが出来ました。

そういった面から、どの地域にいる方でも来場しやすいのではないだろうか。
またバリアフリーのルートも各駅にあり、東京ドームのホームページにどのようなルートで向かえばいいのかがわかりやすく掲載されています。
このような気遣いは気付きにくい部分だが、スタジアムにとって重要な要素だと感じました。

②東京ドームについて

次に東京ドームの魅力についてです。

ⅰ.ドームの統一性
まずドーム全体として感じたことは、東京ドームの統一性でした。
場外・場内全てを歩いて回りましたが、黒をベースとしたカラーに統一され、特別な空間に感じました。

東京ドーム場内・場外

個人的に読売巨人といえば、オレンジのイメージが強くあったのですが、黒をベースとしたドームに驚きがありました。しかしドーム全体の統一感があることによって、「力強さとかっこよさ」を兼ね備えているように感じ、クラブからのメッセージ性を感じました。

そのような部分もありながらも、ドーム内は多くの方々利用しやすい工夫が施されていました。
下の写真にあるように、バリアフリートイレが4箇所も並んでおり、これが複数箇所にありました。また荷物を預ける場所も多くあるため、遠方から来られた方はもちろんのことお子さんがいる方などが利用されていました。

荷物入れとバリアフリートイレ

ドームとしての統一感で非日常空間づくりを行いながらも、来場される方のあらゆる方々を想定した施設のホスピタリティの高さが伺える部分でした。

ⅱ.飲食店の豊富さ
これまで多くのスタジアムに来場してきましたが、野球のスタジアムに行くといつも感じるのは、飲食店の豊富さです。
ホームページを見ると150店舗近い店が東京ドームシティにはあるそうです。


店舗数が多いことは、もちろんのことジャンルも幅広く取り扱っており、お腹を満たす食事、デザート、飲み物、お菓子など幅広く飲食店がありました。

ドーム内の飲食店の様子

ここには、野球ならではの特性があると思います。
野球は、平均して3時間ほどが試合時間となるため、他のスタジアムで行われるスポーツと比べると長時間の試合時間となります。また、攻撃のチームが切り替わるタイミングがはっきりしているため、サッカーやバスケットボールなどと比べると移動がしやすい傾向があると思います。それによって、来場者はスタジアムでの時間を試合を見るためだけに来るのではなく、ドームという空間を様々な方法で楽しむことが出来る。
そのため、来場者の年齢層が幅広いのではないかと感じました。


多くの飲食店がある中で、個人的に他のスタジアムでみたことがなかったのが、氷の販売。

氷の販売

どうしてもスタジアム内の飲み物の価格は高い設定になっているため、持参する方が多くいます。そういった方に少しでも冷えた飲み物を飲むことが出来る環境を作るために氷の販売は、素晴らしいと感じました。

実際に購入されている方もいたので、試合観戦をよく行う方が利用するのではないかと思いました。


ⅲ.座席の工夫とVIP
今回東京ドームを周っている中で多くの座席も見ていたのですが、どの席からも試合が見やすいことはもちろんのこと、試合を長時間見ることが苦にならない工夫がありました。

座席の写真

こちらが実際に座っていた座席なのですが、他のスタジアムと違う点が2点ありました。
1つは、クッションがあること。これはもしかすると今回座っていた座席エリアに限定されている可能性もありますが、クッションがあることによって、長時間の試合観戦でも体の痛みが軽減され、より快適に試合観戦を行うことが出来る。
2つ目は、背もたれが首まであること。写真では、伝わりにくいですが背もたれが首まであることで、よりリラックスした状態で試合観戦を行うことが出来る。
この2つは、他のスタジアムで見ることは少ないけれど、あったらよりホスピタリティが高まると感じていた部分だったので、非常に試合観戦をしやすく、初めて野球観戦来た方にとっても苦がなく試合観戦を楽しめると感じました。

またこの他にもスカイテラス、ソファーの座席などもあり、野球観戦をより快適に、そして特別な空間にする工夫がありました。

スカイテラス
ソファー席

さらにグループ観戦やVIP,スポンサー専用の席などもあり、来場者のニーズに合わせた空間が多くありました。
スタッフの方にお願いして中を見せていただきましたが、この空間で試合観戦を行えることは、日常で味わうことが出来ないし、誰しも1度は味わいたいと思えるような空間でした。

MASU CABANA
プレミアムラウンジの様子

3.スタジアムイベントについて

東京ドームに入るとまず目に入るのが、大きなスクリーン。
ここまで大きなスクリーンを初めて見ましたが、圧倒的な存在感と迫力。
これを活用しながらのスターティングメンバーの発表や演出は、他のスタジアムにはない演出を感じました。
この基準が少しでも多くのスタジアムで出来てくると、スポーツの楽しみ方がより広がると感じました。


また野球のイベントとして、来場者を巻き込んで行うイベントが多く行われています。

シャッフルイベント

この写真にあるのは、来場者の方にスクリーンで当たりの番号がシャッフルされて、シャッフル後に当たりの番号を回答してもらうイベント。何万もの来場者がいる中で、代表としてイベントに参加できる特別な経験は、お子さんにとって忘れられない思い出になると感じました。
また、タオルを振る姿で競い合う、ダンスでの競い合いなどスクリーンを活用して、来場者を巻き込んでいくことが野球では、多く行われます。
東京ドームの雰囲気を作るために、映像やライトアップなどももちろんありますが、来場者と共に空間づくりを行うことは、日常の中では味わうことが少ないからこそ、効果的だと思いました。

4.来場して感じたこと

今回来場して感じたことは、スポーツの楽しみ方は試合観戦だけではないと改めて感じさせられました。

ここまで魅力について書いてきましたが、スタジアムでの統一感や施設の細かな工夫。来場者がより特別な経験を感じて頂けるように様々な演出が施されていました。
他の試合運営に携わっていた経験から、ここまでの空間を作るために、どれだけの人が関わり、少しでも来場者の方々に楽しんで頂く空間を作るための努力をされているのかが身を持って感じました。

だからこそ、冒頭で
「東京ドームの雰囲気とクリエイティブの融合によって統一性が生まれ、あらゆる方が楽しみやすく、非日常を味わえる空間」だと強く感じました。

「スポーツ観戦=試合を楽しむ」ということを考える方が多くいるのが現状だと思います。ですが、今のスポーツは試合を楽しむことが全てではない。スタジアムという空間を通じて、「家族での時間を楽しむ」「普段できない贅沢をする」「スタジアムの雰囲気を感じる」など楽しみ方は人それぞれあるし、年々その方法は広がり続けていると思います。

でもこの楽しみ方を知るためには、スタジアムやドームに来場するしか方法がないのが現状のスポーツ課題のⅠつだと思います。
でも視点を変えると、「来場することでしか味わえない魅力がある」という見方が出来るのも事実。
スポーツを通して出来ることが広がりつつあるからこそ、スタジアムやドームに「来場するでしか味わえない魅力をある」ということを認知を広げることがこれまで以上に求められると感じました。

5.まとめ

今回、「読売巨人・東京ドーム」に来場して、スポーツでも随一の人気を誇る読売巨人の歴史と先頭を走る世界観を身を持って感じました。

「スタジアムでこんなことがあったら楽しめるのにな」と感じていた部分が詰まっているので、私は非常にホスピタリティの面で幅広い年齢層の方が来場しやすく、初めての方にとっても利用しやすい空間だと感じました。

この特別空間での経験は、他のスタジアム・ドームでは中々味わうことが出来ない魅力が東京ドームにはあります!

また多くのことを学ぶために、行かせていただきます!
ありがとうございました!!

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
このnoteでは、今後も定期的にスタジアムホスピタリティについての投稿を行います。
スポーツ業界がより、多くの方に夢を与える場所であり続けるために今後もその力添えになれるよう、取り組んでいきたいと思います🔥

【過去の記事】

【参考資料】


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