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模倣する_100日チャレンジ(64日目)

梅雨に台風。しばらく雨が続きそうなので、新しい傘を購入しました。
12本骨で風に強く、撥水加工がされています。
いままで使用していた8本骨の傘との違いを確かめるべく、出番を楽しみにしています。

傘の撥水加工は、生地の表面をフッ素やシリコンでコーティングすることで、水をはじいています。

水をはじくものとして、ハスの葉を傘にしている絵や写真があります。
ハスの葉の表面には、とても小さな突起物が無数にあります。この突起物はワックスのようなものでコーティングされているため、雨水を玉のようにしてはじきます。このしくみを「ロータス効果」とよびます。

ロータス効果が使われている身近なものは、ヨーグルトのフタです。
よーくフタを見てみると、細かい凹凸になっているものがあります。
この技術加工されたフタの場合は、容器を倒してしまっても、ヨーグルトはつきません。

このように、生物のしくみを利用することを「バイオミメティクス(生物模倣)」と言います。

痛くない注射器は、蚊の針を研究して開発されました。
サメの肌をヒントにした水着は、早く泳ぐことができます。
フクロウの羽の構造から、騒音を減らすことができた新幹線のパンタグラフ。
ハチドリのホバリングからドローン。ひっつきむし(オナモミ)からマジックテープ。

生き物の動きや構造そのものから、ヒントを得ているもの。
そして近年では、電子顕微鏡やX線といった技術の進化により、構造が詳細に分析され、研究が進んでいます。

模倣するべき構造やしくみがあっても、何に利用すると役に立つのか。
その組み合わせを見つけることが、実用化のカギかもしれません。



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